
風邪をひくと体に様々な不調を引き起こします。
頭痛や喉の痛み、鼻水や咳だけではなく、 「体が痛い」と感じる方も多いのではないでしょうか?
・体が痛くて眠れない
・仕事や家事が休めないのに体の痛みがツラい
・背中や腰が痛んで立っているのがツラい
・体の関節が痛んで歩くことや階段の昇り降りがキツイ
風邪を引いて体が痛いと、 このような悩みがあるのではと考えられます。
これらの痛みは、 風邪が原因で引き起こされると言われています。
では、なぜ風邪を引くと体が痛いのでしょうか?
その理由や原因をきちんと知れば、 早期に痛みを解消する方法が見つかると考えられますよね。
ここでは、風邪を引いて体が痛いという悩みを解消するために、 「風邪を引くと体が痛くなる理由」と、 「痛みを解消するために知っておきたい4つの知識」を紹介します。
あなたの「体が痛い」という悩みを解消するために、 ぜひ役立ててくださいね。
- 目次
1.風邪を引くとなぜ体が痛いの?
1-1.風邪を引くと体が痛くなる原因
1-2.どうすれば体の痛みが治まるのか?
2.体の痛みは「安静」のサイン
3.痛みを解消するために知っておきたい4つの知識
3-1.痛みに耐えられない時は湿布やタオルで冷やす
3-2.鎮痛作用のあるアロマを利用する
3-3.効果的な栄養補給には「かちゅー湯」がオススメ!
3-4.熱がなければお風呂もOK!正しい入浴法を知っておこう!
4.風邪が治っても体が痛い場合はどうするの?
5.まとめ
1. 風邪を引くとなぜ体が痛いの?
風邪を引くと、体のあちこちに不快な症状を引き起こします。
発熱、咳、鼻水、くしゃみなどもそうですが、 体の痛みも症状の1つですね。
ここでは、風邪を引くと体が痛くなる理由について、 わかりやすく解説していきます。
1-1.風邪を引くと体が痛くなる原因
風邪を引く原因の1つに、 「体内にウイルスが侵入するため」というのが挙げられます。
これは、風邪を引く原因の90%を占めると言われています。
ウイルスが体内に侵入すると、 体は「免疫機能」によってウイルスを退治しようとします。
風邪をひいた時に起こる不快な症状は、 あなたの体がウイルスを退治するために、 「免疫機能」が働いてくれているというわけです。
そして、体の痛みも同様に、 体の免疫機能が働く際に分泌する物質が関係していると言われているのです。
サイトカインはウイルスから身体を守るために生まれますが、 ときに過剰に分泌されることもあります。
過剰な分泌は、臓器を機能不全に陥らせる危険性があり、 そこでサイトカインの生成を抑制するために分泌されるのがPGE2なのです。
しかし、サイトカインを抑制するPGE2には、関節の痛みや熱を引き起こす作用があります。
引用元 ヘルスケア大学(http://www.skincare-univ.com/article/008939/)
ウイルスが体内に侵入した際に、 体を守るために起こっているのが「体の痛み」というわけですね。
つまり、いたって正常な反応というわけです。
そうはいっても、体の痛みは不快な症状だと考えられるので、 次の項目では、どうすれば体の痛みが治まるのかについて解説します。
1-2.どうすれば体の痛みが治まるのか?
風邪を引いて体が痛い時に、 早く痛みを抑えたいならどうすれば良いのでしょうか。
結論から言いますと「風邪を治すこと」です。
体の痛みを抑えることに集中するよりも、 まず体の痛みを起こしている原因に直接働きかける方が、早く治る可能性が高くなると考えられます。
「風邪を治すこと」と言っても、風邪には特効薬がありませんので、 どうすれば短期間で改善するのかといいますと、 「体の免疫機能が働きやすくなる手助けをすること」です。
一般的に、免疫機能がしっかり働けば、 ウイルスを退治するには1週間~10日と言われています。
この免疫機能がしっかり働けるようにしてあげれば、風邪は自然に治ってくれます。
「風邪薬を飲むと早く治るのでは?」と思う方もおられるでしょうが、 風邪が逆に長引いてしまう可能性があると言われているのです。
そのことについては、 「市販薬で大丈夫?風邪を短期間で改善する3つの秘訣と長引く理由」という記事で、 詳しく解説されていますので、ぜひそちらの方もご覧になってみて下さい。
2.体の痛みは「安静」のサイン
風邪で体が痛むのは「免疫機能」がしっかり働いている証拠です。
あなたの体がウイルスを退治しようとしている、 正常な反応であるということですね。
しかし、わざわざ免疫が働いて体を痛くするのはなぜでしょうか?
これには「理由」があり、それは「体を安静にして欲しいから」です。
イメージしてみてください。
体が痛い時は、あまり動きたくないのではないでしょうか?
体に痛みがある時は自然と体を動かすのが辛かったり、 動かしにくかったりすると考えられますね。
体が本能的に動かしたくない、休みたいために、 わざと痛みを出していると言えるかもしれません。
つまり、体が痛いというのは、 「安静にしてください」と体が出しているサインとも言えるでしょう。
ですから、風邪を引いて体が痛いという時は、無理をせずに安静にするのが1番効果的というわけですね。
そうはいっても、今すぐ体の痛みを なんとかしたいと思われる方もおられるでしょう。
次の項目では、体の痛みを解消するために 知っておくと役に立つ4つの知識を紹介します。
3.痛みを解消するために知っておきたい4つの知識
風邪を引いて体が痛い時は、出来るなら安静にして体を休め、 免疫がしっかり働けるようにしてあげるのが1番回復が早いと考えられています。
その上で、「痛みを短期的に解消すること」と、 「風邪を早く治すこと」に役立つ4つの知識を紹介します。
あなたの体調に合わせてぜひ活用して下さい。
3-1.痛みに耐えられない時は湿布やタオルで冷やす
特に痛みに対して即効性があるのが「患部を冷やすこと」です。
風邪をひいた時の体の痛みの原因は、 体内で分泌される「PGE2」という物質が原因だとされています。
PGE2が分泌されすぎると、体の痛みが酷くなると考えられるので、 痛みを緩和するには分泌量を抑える必要があるのです。
では、分泌量を抑えるにはどうすればいいかと言いますと、 白血球のから出る「サイトカイン」の生成を抑える必要があります。
つまり、白血球の働きを抑えれば、 体の痛みを引き起こす物質の分泌が抑えられるというわけですね。
その方法として有効なのが、「患部を冷やすこと」と考えられています。
冷やすことで白血球の働きは少し抑えられると言われているので、 あなたが痛みを感じているところを冷やしてあげると良いでしょう。
冷やす際は、冷たいタオルや鎮痛作用のある湿布、 タオルでくるんだ保冷剤などを使用するのがオススメです。
ただし、白血球の働きを抑えると、 ウイルス退治に時間がかかってしまう可能性があります。
そうなると、風邪が長引いてしまうかもしれませんので、 冷やすのは「痛くてどうしようもない」という時のみにするのがいいでしょう。
「風邪を治す」という根本的な治療というよりは、 「今すぐ痛みを抑えたい」という療法なので、 活用する際は注意してくださいね。
3-2.鎮痛作用のあるアロマオイルを利用する
アロマオイルの中には、鎮痛作用が期待できるものがあります。
最近ではアロマオイルも手軽に手に入るようになっているので、 体の痛みを和らげる目的で使用するのもいいでしょう。
鎮痛作用が期待できるアロマをいくつか紹介します。
・ラベンダー…冷やす、緊張をほぐす、炎症や痛みを抑える効果がある
・ペパーミント…鎮痛作用があり、呼吸器系の痛みにも効果的
・サンダルウッド…抗炎症作用があり、呼吸器系の痛みにも効果的
・ローズウッド…鎮痛作用があり、風邪などの感染症予防にも効果的
アロマオイルの使用方法としては様々ありますが、 これらのアロマオイルをティッシュやタオルに数滴垂らして、 眠る際に枕元に置いておくのがお手軽なのではないでしょうか。
他にもマグカップに熱湯を注ぎ、 その中にアロマオイルを数滴垂らして、上がってくる湯気を吸い込むと、 鼻や喉の痛みにも同時に効果が期待できます。
あなたのお好みの香りでぜひ試してみて下さい。
3-3.効果的な栄養補給には「かちゅー湯」がオススメ
風邪を引いた時に早く治すために重要なのは、「栄養補給」と言われています。
ただ、体の痛みのツラさや風邪の症状から食欲が起こらず、 水分は摂れるが、何も食べたくないと感じる方も多いのではないでしょうか。
そういう方にオススメなのが、「かちゅー湯」です。
「かちゅー湯」とは、沖縄県で古くから愛されている、 「かつおぶし」で作る非常に手軽な料理です。
かつおぶしは、
・高タンパクで低脂肪
・必須アミノ酸が豊富
・ビタミン、ミネラルが豊富
このように高い栄養効果があり、 風邪を引いて食欲がない時の栄養補給にオススメな食材です。
かちゅー湯の作り方はとても簡単で、
用意するものは、
■かつおぶし/6g
■熱湯/120cc
■味噌/9g
これだけあれば作ることができます。
作り方は、
ステップ1 お茶碗にかつおぶし、味噌を入れる
ステップ2 熱湯を注ぎ、味噌を溶かしてできあがり
上記のかつおぶしや味噌、熱湯の量はあくまで目安なので、あなたが好む量でOKです。
かちゅー湯は時間が無いときや、疲れて料理を作るのが面倒だという時に、 手軽に作れて栄養が高いというメリットがあります。
風邪を引いて食欲がない時でも、 手軽に作れてサッと食べることが出来るのもオススメできるポイントです。
かちゅー湯は、いろいろと食材を入れて楽しむことができるので、
・卵…栄養価が高く免疫力を高めてくれる、ウイルスや菌を退治する塩化リゾチームが含まれる
・ネギ…ウイルスの繁殖を抑える「アリシン」が豊富、体を温める作用がある
・梅干し…ビタミンとミネラルが豊富、解熱作用が期待できる
これらの風邪の症状に効果的と言われる食材を加えてみるのもいいでしょう。
風邪の早期回復のための栄養補給にぜひ一度試してみて下さい。
3-4.熱がなければお風呂もOK!正しい入浴法を知っておこう!
風邪の時にお風呂に入ってはいけないという話を聞いたことがありませんか?
しかし、最近は体の状態によっては、入浴する方が風邪を早く治すことが可能であると言われているのです。
風邪を引いたら体を温めると良いと言われるのは、 体温が1℃上がると、免疫力が30%増加するからと考えられているからです。
入浴することは、体温を手軽に上げることが出来るので、 風邪対策に上手に利用したいですね。
そこで「風邪を引いた時の正しい入浴法」を紹介します。
■入浴してOKかどうか自分の体調を知る
まず、風邪を引いた状態で入浴してもOKかどうかを知っておかなければ、 逆に体調を悪化させたり、長引く原因になる可能性があります。
そのためにチェックしていただきたいのは、
・体温が38℃以上ある
・酷い疲労感、倦怠感、悪寒がある
・めまい、頭痛が酷い
・嘔吐、下痢などの症状がある
上記のどれかに当てはまるようであれば、入浴は控えて安静にしておく方が良いでしょう。
■正しい入浴法を知る
では、風邪の時に正しく入浴する方法を見てみましょう。
・ぬるめの41℃のお風呂にゆっくり入る
・入浴後はきちんと身体を拭いて冷やさないように早めに寝ましょう
・髪の毛は入浴後にドライヤーなどで完全に乾かします
・入浴後は水分補給をします
お風呂場は陽の当たらない場所にあることが多く冷えていることが多いです。
とくに寒い冬の期間は温かいリビングとの温度差があるので、 脱衣所とお風呂場を温めておくことで身体の温度を下げないことができます。
引用元 健康大学(http://www.xn--nyq66skyb86e.net/1294)
風邪の時に入浴する時は、
・体力を消耗させないこと
・体を冷やさないようにすること
この2つに注意してくださいね。
正しい入浴法を知っておけば、 免疫力を高めるために体温を上昇させることができます。
風邪を根本から対処するために、 正しい入浴法を活用してみてくださいね。
4.熱はないのに体が痛い時はどうするの?
「風邪を引いて発熱して体が痛い」とは別に、「熱はないが体が痛い」という方もおられるそうです。
発熱と体の痛みは合わせて起こると考えられがちですが、熱が上る前兆として、体の痛みを引き起こすこともあるそうです。
風邪のひき始めなどには、体の痛みが先に起こり、 その後で発熱する場合もあります。
ですから、体が痛くても熱を計ると、 「熱はない」という状況になるわけです。
その後風邪の症状が現れる場合があるので、 早めに安静にしておくことが早期回復に繋がると考えられます。
熱がないのに体が痛い時に、特に気をつけて頂きたいのが「インフルエンザ」です。
インフルエンザの初期症状として、 熱が上る前に筋肉痛や関節痛が現れると言われています。
体に持続的に重く鈍い痛みがあるようでしたら、 早めに医療機関を受診することをオススメします。
他にも、風邪は治ったのに体の痛みが治まらない場合は、「膠原病(こうげんびょう)」などの重い病気が隠れているかもしれません。
もし、風邪の症状がないのに、 体の痛みが2週間以上続く場合も医療機関で相談してみて下さい。
5.まとめ
いかがだったでしょうか。
風邪をひいた時に体が痛むのは、 体が風邪を治そうと働いてくれている証拠です。
その時は、体の痛みの解消するために、 「早く風邪を治すこと」に専念して下さい。
風邪が原因で体の痛みを引き起こしているのであれば、 「風邪を治すこと」が1番の薬と考えられますよね。
どうしても体が痛い場合は、 今回紹介した4つの知識のうちの 「患部を冷やすこと」を試していただきたいのですが、 あまり冷やしすぎると逆に回復が遅れる可能性もあるので、 「今すぐ痛みを抑えたい」という場合に活用して下さい。
鎮痛作用のあるアロマでリラックスするのも、 痛みやツラさによるストレス対策に有効だと考えられます。
食欲がないのであれば、 「かちゅー湯」のような栄養のあるスープを活用して下さい。
入浴できる状態であるなら、 正しい入浴法で免疫力を向上させるのも良いでしょう。
季節によっては風邪ではなく、インフルエンザによる体の痛みが現れることもあるので、
熱がない状態であっても、体の痛みが現れた場合は、 早めに安静にすることをオススメします。
今回の記事であなたの「風邪で体が痛い」を少しでも解消できれば幸いです。
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