
目のかゆみや乾燥、そして鼻づまり・・・ と花粉症の症状が重くなると、仕事や家事に集中できず、 大きなストレスを抱えてしまうケースも少なくありません。
花粉症対策、どうしていますか。
つらい花粉症を少しでも和らげるため、 花粉症の対策もいろいろな方法が紹介されており、 対策グッズもいろいろな種類のものが充実しています。
そんな中で注目されつつあるのがアロマです。
アロマのついたマスクをお店で見ることも少なくありません。
アロマは自宅で手軽にできることや、 いろいろな香りを選べることが人気の秘密のようです。
この記事では花粉症の症状別、 おすすめアロマやアロマオイルの使用方法を 紹介しています。
- 目次
1.花粉症の対処法
2.アロマはなぜ効果的なのか
3.アロマの種類と選び方
3-1.花粉症の症状を和らげることが期待されるアロマオイル
3-1-1.ユーカリ
3-1-2.ペパーミント
3-1-3.ラベンダー
3-1-4.ティートリー
3-2.アロマオイルの選び方
4.アロマを取り入れる方法
4-1.マスクやハンカチに垂らして吸入
4-2.マグカップや洗面器で蒸気を吸引する
4-3.半身浴
4-4.温湿布
4-5.冷湿布
5.まとめ
1.花粉症の対処法
花粉の症状は、鼻水が止まらない、眼がかゆい、 くしゃみが止まらない、鼻がかゆいなど、いろいろありますが、困るのが生活にも大きな影響を及ぼすことです。
日常生活では、 コンタクトレンズが使えなかったり、マスクでメガネが曇ったり、 仕事では、集中力が落ちる、会議中に眠くなったりすることがあります。
花粉症に悩んでいる人たちは、 どのような花粉症対策や予防をしているのでしょうか。
ハッピー研究所がおこなったアンケート調査では、 実践している花粉症対策や予防の結果が出ています。
実践している花粉症対策や予防
①外出後は手洗い・うがいをする 44.3%
②目薬をさしている 37.5%
③外出時はマスクを着用する 37.4%
④部屋の窓は開けない 19.8%
⑤洗濯物を外に干さない 18.0%
⑥効果のあると言われる食品を食べる(ヨーグルト、紫蘇など) 17.6%
⑦空気清浄器で部屋をクリーンに保つ 17.3%
⑧こまめに家を掃除する 17.2%
⑨帰宅時に玄関前で花粉を落とす 13.9%
⑩飛散の多い日は外出しない 11.8%
また、効果のあった花粉症対策として、 次のような具体的な内容もあげられています。
・どくだみの湯気吸引・・・「数年前からどくだみ茶を朝一番で飲んでいる。
ただ飲むだけじゃなく、やかんで煮出したら、その湯気を鼻から吸引すると比較的その日が楽に過ごせるようになる」(男性50代)
・アロエヨーグルト・・・「テレビでアロエヨーグルトが良いと言っていて実践中。
私にはあったみたいで、夜、鼻が詰まって寝苦しかったり目が覚めたりということが無くなった」(女性40代)
・スプレー後に布団干し・・・
「布団を外へ干すときは、市販のスプレー(花粉等をつきにくくする)をしてから干す」(女性30代)
・寝る前にツボ押し・・・「夜寝るときに鼻づまりに効くツボを押し、鼻が通った一瞬に寝付くようにしている」(女性50代)
・マスクにアロマを付けて・・・「ペパーミントのアロマオイルを漂わせたマスクをつける」(女性50代)
・シャンプーで花粉落とす・・・「外出すると髪の毛の根元がかゆくなるので、帰るとすぐにシャンプーをして花粉を落とす」(女性60代)
出所:ハッピー研究所
http://www.asahigroup-holdings.com/company/research/hapiken/maian/bn/201402/00492/
花粉症の対策、 みなさんいろいろな方法を試していることがわかります。
そのなかでもどくだみの湯気吸引やマスクにアロマをつけることは、 今回とりあげるアロマにも関係する方法です。
アロマがどのように症状に作用していくのかを見ていきたいと思います。
2.アロマはなぜ効果的なのか
アロマというと、どのようなイメージがありますか。
香りや天然素材というイメージをもつかもしれません。
世の中には、色々な香りのするものが存在しますが、 多くの場合は合成香料と呼ばれる人工的な香りが使われています。
しかし、 アロマテラピーで使用する香りは、植物が発する天然の香りを使います。
天然香料には、人間の心と体に作用することが期待出来る 色々な効能が含まれていると言われています。
アロマテラピーの原材料は植物です。
身近なものでいうと、 漢方薬も、生薬=植物が原材料となっています。
アロマテラピーで用いるエッセンシャルオイル(精油)は、 100%植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、 樹脂などから抽出された混じり気のない天然のものです。
この植物の力やアロマの香りが体や心に効く作用につながり、 花粉症の鼻づまりなどの症状改善、 自律神経を整えてリラックス効果になっているようです。
例えば、鼻づまりの場合を考えてみます。
鼻づまりで匂いがわからないから、 効果がないのでは・・・と感じるかもしれません。
しかし、アロマオイルの香りが鼻の粘膜に触れることで、 さまざまなアロマの作用が鼻の中で働きます。
そのため香りを直接感じなくても、 症状の緩和につながります。
また、蒸気にして香りを取り込むことで、 蒸気が鼻の血流を温めて血管の炎症を抑える効果もあります。
また、鼻づまりの直接の症状のつらさだけでなく、 精神的にもイライラして集中力も損なわれるのを 緩和する働きもあります。
3.アロマの種類と選び方
アロマには、アロマオイル(精油)を使用します。
アロマオイル(精油)がもつ作用は多種多様ですから、 鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、くしゃみなど、 さまざまな症状に合ったアロマオイル(精油)を選びましょう。
3-1.花粉症の症状を和らげることが期待されるアロマオイル
3-1-1.ユーカリ
【香り】
心に活力を与えるようなシャープな香りです。
【期待される効果】
花粉症の緩和、気管支炎の緩和、鎮咳作用、抗菌作用、 抗炎作用、免疫活性作用などの症状を和らげます。
のど飴などに配合されていることからもわかるように、 鼻や喉に良い植物として古くから珍重されています。
【注意ポイント】
ユーカリは、パワフルな性質をもちます。
目、鼻、肌を刺激することがありますので、直接マスクにつけたりするのではなく、 間接的な使用方法をおススメします。
3-1-2.ペパーミント
【香り】
クールさ、爽快さを感じるミントの香りです。
【期待される効果】
鼻づまりや咳を鎮め、偏頭痛を和らげます。
殺菌作用、抗菌作用、血管収縮作用、鎮痛作用などがあります。
【注意ポイント】
ペパーミントは目の粘膜を刺激することがありますので、 顔に使用するときには分量には気をつけてください。
顔の近くで使うと目がスースーして、あけなくなったりします。
直接マスクに落とすよりは、間接的に使用することをオススメします。
3-1-3.ラベンダー
【香り】
フローラルな清潔感のある香りです。
【期待される効果】
炎症を鎮め呼吸を楽にし、すっきりさせる鎮痛作用、 抗炎症作用、粘膜鎮静作用などがあります。
3-1-4.ティートリー
【香り】
清潔感のある、ややシャープな香りです。
【期待される効果】
殺菌&消毒の働きで免疫力を高めます。
また、花粉症、喉の不調を和らげ、免疫活性作用、 抗ウイルス作用、感染症の予防などが期待できます。
花粉症の症状を和らげるアロマオイル
アロマオイルの種類 | 香り | 期待される効果 |
ユーカリ | 心に活力を与えるようなシャープな香り | 花粉症の緩和、気管支炎の緩和、鎮咳作用、抗菌作用、抗炎作用、免疫活性作用など |
ペパーミント | クールさ、爽快さを感じるミントの香り | 鼻づまりや咳を鎮め、偏頭痛を和らげる。
殺菌作用、抗菌作用、血管収縮作用、鎮痛作用など |
ラベンダー | フローラルな清潔感のある香り | 炎症を鎮め呼吸を楽にし、すっきりさせる鎮痛作用、抗炎症作用、粘膜鎮静作用など |
ティートリー | 清潔感のある、ややシャープな香り | 殺菌・消毒作用、花粉症・喉の不調の緩和、免疫活性作用、抗ウイルス作用、感染症の予防など |
3-2.アロマオイルの選び方
アロマオイルは、 さまざまなメーカーから販売されていますが、 値段も決して安くはありません。
値段だけを見て、お買い得だ、お手頃な価格だと感じるアロマオイルの中には、 添加物を含んでいたり、アルコールに匂いをつけただけのものもあるので、 成分の確認や信頼できるメーカーの製品を購入することが大切です。
日本アロマ環境協会が、 アロマテラピー用に販売を認定している 精油ブランドなどを参考にするとよいかもしれません。
花粉症の症状に使うオイルは、 100%天然の植物から抽出された 精油を選びましょう。
4.アロマを取り入れる方法
アロマテラピーの方法は、 アロマバスや芳香浴などいろいろあります。
外出先や仕事中など時と場所を問わずに手軽に行える方法もあれば、 自宅で時間をかけてゆっくりすることもできますので、 ご自分にあったアロマの取り入れ方を試してみましょう。
4-1.マスクやハンカチに垂らして吸入
外出先でも手早く手軽にできる方法です。
マスクにアロマを使う場合には、 ティッシュに精油を1滴垂らしたものをマスクにはさんで使います。
ティッシュを使うことで、 精油成分の強弱を微調整できます。
ハンカチの場合には、直接ハンカチに精油を1滴垂らします。
これを持ち歩き、 ときどきハンカチに染み込ませた 精油の香りを嗅ぎます。
花粉症や鼻づまりが気になるときは、 精油とハンカチ、マスクをセットで持ち歩くとよいでしょう。
おススメの精油は、 ティーツリーやユーカリです。
オイルをつけた場所が、 お肌に直接触れないように注意しましょう。
4-2.マグカップや洗面器で蒸気を吸引する
洗面器や大きめのマグカップに熱湯を入れ、 精油を1滴落とします。
そこに顔を近づけて立ち上る蒸気をゆっくりと鼻から吸入します。
蒸気によって肺などの呼吸器が加湿され、 精油の吸収が高まります。
また、鼻の奥にたまった粘稠な鼻水が出やすくなり、 鼻づまりが解消されます。吸入時間は5分程度で十分です。
洗面器の場合には頭の上からすっぽりとタオルなどの布をかけると、 より効果的に成分を取り入れることができます。
マグカップなどを使用すると、 仕事の合間に比較的やりやすい方法ですので、 可能な方はリフレッシュもかねて行ってみるとよいでしょう。
精油はユーカリ、ティートリー、 ペパーミント、ラベンダーがおすすめです。
香りが強いと、ぜんそくの人などは、 刺激が強くむせることもありますので、量などに注意が必要。
4-3.半身浴
半身浴の際に、精油を3〜5滴垂らしてゆっくりかき混ぜます。
湯気を鼻から吸って、 ゆっくり呼吸しながら入浴しましょう。
リラックス効果が高まります。
アロマオイルは湿気に弱いため、 浴室で保管しないようにしましょう。
また、ペパーミントなどの刺激が強いオイルは、 肌の様子を見ながら使用してください。
4-4.温湿布
洗面器などの容器にお湯を入れ、 精油を1~3滴ほどいれます。
そして小さいタオルなどをその中に入れて軽く絞ったものを、目元などのかゆみがある部分や、 慢性の痛みを感じる部位にあててください。
筋肉はあたたかいと緩みますので、 リラックス作用も期待できます。
精油はカモミールがおススメです。
「ローマン」と「ジャーマン」とありますが、 肌の乾燥や肌荒れに働きかけてくれ、 甘さのあるリンゴのような香りで作用が優しい「カモミールローマン」は、 リラックス効果を高めてくれるかもしれません。
1滴の香りがとても強いので、 入れすぎには注意してください。
4-5.冷湿布
方法は温湿布と同じです。
冷たい水に精油を1~3滴垂らして、 小さいタオルを入れて軽く絞り、 目の上やかゆみを感じる部位にのせてください。
ひんやりとして心地よいと同時に、 かゆみが治まってくるのを感じることができます。
精油はラベンダーがおススメです。
ラベンダーは刺激が少ないオイルで、 副交感神経を活発にして自律神経を整えてくれ、 リラックス効果が期待できます。
花粉症の原因を根本的に取り除くことはできませんが、 精油の力を借りて症状を少しでも和らげながら、 つらい季節を乗り越えましょう。
とはいっても、アロマは、 あくまでセルフケアのひとつです。
日常生活に支障を及ぼすような症状には、 我慢せずに医療機関を受診したり、 花粉症の薬を使用しましょう。
5.まとめ
花粉症の症状が重くなると、 仕事や家事に集中できず、 大きなストレスにつながります。
つらい花粉症を少しでも和らげるため、 花粉症の対策もいろいろな方法が紹介されていますが、 そんな中で注目されつつあるのがアロマです。
アロマで使用する香りは、 植物が発する天然の香りを使います。
天然香料には、 人間の心と体に作用することが期待出来る、 色々な効能が含まれていると言われています。
また、原材料は植物で、 100%植物の花、葉、果皮、樹皮、根、種子、樹脂などから抽出された、 混じり気のない天然のものを使用しています。
この植物の力やアロマの香りが、 体や心に効く作用につながっているようです。
花粉症の症状別おすすめアロマやアロマオイルの 使用方法を紹介してきましたので、 花粉症でつらい方は試してみるとよいかもしれません。