不妊治療に運動不足は大敵?!妊娠しやすい体を作る運動とは

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「不妊症の原因は運動不足」このようなことを聞いたことがあるでしょうか。

現在、10組に1組とも言われるほど、 不妊に悩む方が増えています。

このような背景もあり、 不妊症や不妊治療の情報が増えました。

ただ、情報が増えたことによって、 一体どの情報を信じたらいいのかと、 迷ってしまうことも多くなっています。

運動不足が不妊症の原因だというのも、 その中の一つだと思います。

・なぜ運動不足が不妊の原因なのか
・本当に運動は効果があるのか
・どんな運動がいいのか

こういった疑問や不安があるのではないでしょうか。

特に、運動というのは、 なかなか始めづらいものだとも思います。

今までにも、 ダイエットのために始めた運動が続かなかったり、 もともと運動が苦手な方や、時間がないという方もいると思います。

不妊治療に効果があるなら始めたい、 でも、その理由や効果がわからないと始められない、 そんな思いで1歩踏み出せないのかもしれません。

そこで今回は、 こういった不安や疑問を解消して、 運動を始めるきっかけとなるように、 不妊治療と運動の関係について詳しくまとめました。

ぜひ参考にしてください。

 

 

1.不妊治療と運動不足の関係

冷えは妊娠に悪影響だということを 聞いたことがあるかもしれません。

なぜこのようなことが言われるのでしょうか。

体が冷えるということは、 血流が悪くなっているということです。

そして、血流が悪くなることで、 子宮や卵巣の働きが低下してしまうため、 悪影響だと言われています。

もう少し詳しく見ると、 私たちの体は血液によって運ばれる酸素や栄養によって、 活動することができます。

しかし、血流が悪くなってしまうと、 この活動が低下してしまうのです。

例えば真冬に外に出ると、 指先の血流が悪くなり手が冷えてかじかみます。

その状態で細かな作業をしようとしても 指先が思い通りに動かないと思います。

このように、血流が悪くなると、私たちの体の働きは低下してしまうのです。

手足の動きはわかりやすいと思いますが、 これは内臓でも同じです。

血流が悪くなり、 内臓に血液が十分に送り届けられないと、 内臓も十分に機能を果たすことができないのです。

つまり、冷えによる血行不良によって、 内臓の一つである子宮の血流が悪くなってしまうことは、 子宮の機能を低下させてしまい、 妊娠の妨げになることがあるのです。

子宮の血流低下によって、 卵子が老化するとも言われます。

実際に、子宮の血流を増やす治療を行うと、 32.6%の妊娠が認められたという研究結果もあります。

そんな血行不良を改善するためには、 運動が効果的です。

 

 

 

2.妊娠しやすい体を作る運動の効果とは?

血行不良は子宮や卵子に悪影響を及ぼし、 不妊治療の妨げになります。

この血行不良を改善するためには、 運動不足の解消が大切です。

ただ「不妊治療のために運動を始めましょう!」

こう言われても、運動が苦手な方や、 運動する時間がないという方も多いと思います。

そこで、まずはなぜ運動によって、 血行が改善するのかをお伝えします。

その効果を知ることができれば、 苦手な運動も始めることができるのではないでしょうか。

 

2-1.血流促進効果

運動をすれば、心臓がバクバクして、 脈拍が増えて血流が増えることは、 誰もが経験したことがあると思います。

しかし、現代人は、 圧倒的に運動不足になっていると言います。

・車や電車が発達して歩かなくなった
・パソコンの普及でデスクワークが増えた
・忙しくて運動する時間がない

様々な理由で運動不足になっています。これは大人になってからの問題ではなく、 子供の頃から続いています。

この運動不足を顕著に表している、 文部科学省のデータがあります。

このデータによると、昭和60年以降の子供の体力や、 運動能力の低下が続いているのです。

さらに、運動習慣のある子供と、 運動習慣のない子供との運動能力の差も明らかです。

昭和60年と言えば、 現在、30代後半の方であれば、 ちょうど小学生の頃です。

その頃から運動不足は続いています。

30歳前後の方であれば、 ちょうど生まれた頃です。

昭和60年以降に生まれた方は、 平均して運動不足だということです。

こうした現実からも、 現在、不妊治療や妊娠を望んでいる方々の多くが、 運動不足だと言えます。

運動不足は血行不良につながります。

つまり、運動不足を解消することで、 血流改善も期待できるということです。

2-2.筋力アップで基礎代謝が高まる

運動によって筋力が改善すると、 基礎代謝が高まるため血流が改善します。

基礎代謝というのは、 私たちが生きる上で必要なエネルギー量のことです。

つまり、

・血流を調節する心臓を動かすためのエネルギー
・食べ物を消化して栄養を吸収するためのエネルギー
・呼吸をするために筋肉を動かすエネルギー

このような、生きるために必要な活動に費やす エネルギーのことを基礎代謝と言います。

この基礎代謝が低いと、 体温の低下、冷え症の原因になります。

つまり、血流が低下するということです。

しかし、運動によって筋肉量が増えれば、 基礎代謝は高くなり、 血流の改善、冷え症の改善に繋がります。

 

2-3.ストレッチ運動で血流改善

血流を改善するために運動が必要だといっても、 必ずしも息が切れるような運動は必要ありません。

例えば、ストレッチ運動をするだけでも、 血流は改善します。

よく、肩こりの原因は、 首の血行不良だと言われますが、 肩こり改善にもストレッチがよく行われます。

ただ、ストレッチと聞くと、 痛いのを我慢して筋肉を伸ばす運動だと 思われる方もいるかもしれません。

確かにそういったストレッチもありますが、 血流を改善するためには、 筋肉を最大限まで伸ばして、 痛みを我慢する必要はないことがわかっています。

最大限にストレッチをしなくても、 安静時よりも筋肉が4割〜8割程度伸びると、 血流が改善するとう研究結果があります。

この結果からも、 準備運動のような軽いストレッチ運動でも、 血流量が改善することがわかります。

 

2-4.自律神経が整う

血流は自律神経によって調節されています。

自律神経は、 呼吸、脈拍、消化、吸収、排泄など、 私たちが生きる上で重要な機能を調節しています。

血流も同じです。

緊張したり興奮すると脈拍が増えます。

逆にリラックスしていると脈拍が減ります。

これを調節しているのが自律神経であり、 脈拍の変化によって血流量も変わります。

しかし、この自律神経の働きが乱れると、 血流量の調節が悪くなってしまい、 血行不良の原因となります。

そこで、自律神経の働きを整えるためには、 運動が効果的です。

最近の研究からも、運動不足の人は、 自律神経の活動が低下していることがわかっています。

しかし、1日20分程度の運動を行うことで、 この自律神経の活動が改善したと報告されています。

このように、運動不足を解消することで、 自律神経の働きを整えることができるため、 血流の改善も期待できるのです。

 

2-5.ホルモンのバランスを安定させる

運動不足を解消すると、 血流改善だけではなく、 ホルモンバランスを安定させる効果もあります。

このホルモンの働きによって、 生理周期が起こり、 卵子の発育や排卵が調節されています。

しかし、ホルモンバランスが崩れると、 生理不順や子宮内膜症などの原因になることがあります。

そこで、このホルモンバランスを整えるのが運動です。

ホルモンバランスは、 自律神経によって調節されているので、 先ほどお伝えしたように、 自律神経を整える運動が効果的です。

また、ぐっすり眠ることや、 ストレス解消もホルモンバランスを整えるために有効ですが、 これらも運動の効果として期待できるのです。

 

2-6.ストレス解消

不妊症の原因の一つにストレスがあります。

筑波大学の研究によると、 ストレスが原因で排卵障害が起こるとしています。

これは、ストレスにより、 体内に発生する活性酸素が原因の1つだと言います。

活性酸素というのは、 本来は体の中に必要なもので、 強い酸化力による殺菌作用があります。

しかし、これが増えすぎてしまうと、 自らの細胞にダメージを与えてしまいます。

例えば、金属が酸化すると錆びてしまいますが、 体内の細胞が酸化すると老化を早める原因にもなります。

つまり、卵子の老化にも繋がります。

こういった理由から、 ストレスは排卵障害を引き起こし、 不妊症の原因となってしまいます。

そこで、運動が注目されます。

ストレス解消には運動が良いことは、 よく言われていることだと思いますが、 活性酸素の除去にも役立つことが、 最近の研究でわかってきています。

特に息が切れない程度の軽い運動が、 活性酸素の発生を抑えることが判明してきました。

ストレス解消、活性酵素の除去のためにも、 運動が大切だという事が分かります。

 

 

 

3.不妊治療にオススメの運動不足解消法

ここまでご紹介したように、 運動には多くの血流改善効果や、 それに伴う自律神経やホルモンのバランスを整える効果があります。

では、ここからは、 具体的に不妊治療におすすめの運動をご紹介します。

運動が苦手、時間がないという方でも取り組めるように、 3つのレベルに合わせた運動をご紹介します。

 

3-1.運動が苦手、時間がなくてもできる運動

不妊治療に運動が効果的だと言われても、 運動が苦手な方や時間のない方は困ってしまいます。

そんな時は、
日々の生活を見直してみることから始めましょう。

例えば、

・エレベーターではなく階段を使う
・通勤中の電車やバスでは座らず立っている
・車の移動を電車やバス、自転車に変える
・犬の散歩の回数を増やす

こういった生活の中から変えていくと、 つらい運動をしているという意識も薄れるので、 運動が苦手な方や時間がなくても始められるのではないでしょうか。

ただ、それでも運動ができない、 そんなこともあるかもしれません。

そんな時は、 腹式呼吸をしてみましょう。

実は腹式呼吸も立派な運動で、

・自律神経を整える
・ストレスを解消する
・代謝が改善する

このような効果があります。

具体的な腹式呼吸の方法は次の通りです。

ステップ1:椅子に座る(背もたれにもたれない)

ステップ2:手は力を抜いて膝の上に置く

ステップ3:鼻からゆっくり息を吸う

ステップ4:口からゆっくり息を吐く

この、腹式呼吸の効果を高めるには、次の2つのポイントに気をつけましょう。

・呼吸に集中する
・お腹の中にある風船が膨らんだりしぼんだりするイメージをする

苦しくなるほど、 無理な呼吸をする必要はありません。

リラックスして行っていると、 体が温まってくるのもわかると思います。

どうしても運動ができないという方は、 この腹式呼吸からはじめてみましょう。

 

3-2.準備は不要!ウォーキングとストレッチで運動不足を解消!

運動というと、 ジムに通ったり道具が必要だと思う方もいるかもしれません。

でも、ウォーキングなら、 何も準備せずに始めることができます。

ウォーキングシューズや、 スポーツウエアも必要ありません。

今持っているスニーカーを履いて、 カジュアルな動きやすい服装に着替えれば、 今からでも始めることができます。

どうしても運動が苦手だったり、 時間がないという方以外は、 このウォーキングから始めるのがお勧めです。

では、不妊治療のためのウォーキングには、 どのような方法がいいのでしょうか。

そこで今回ご紹介するのは、 ミトコンドリアウォークという方法です。

ミトコンドリアとは、 私たちが活動するために必要なエネルギーを作り出す細胞のことで、 子宮の働きや、受精卵の着床や発育へも関与しているとされます。

学研のホームページでは、 卵巣年齢が3歳若返ると紹介されています。

具体的な方法は次の通りです。

ステップ1:深呼吸+ストレッチ①深呼吸

楽な姿勢で立ち、鼻から大きく吸って、口から吐きます。これを5回ほど繰り返します。息をしっかり吐き切ることを意識して深呼吸すると、副交感神経の働きが強くなり、自然にリラックスできます。

②ストレッチ

いきなり体を動かすと血管が急に広がり、ミトコンドリアの働きを邪魔する活性酸素が発生しやすくなります。歩く前に必ずストレッチを行ってください。

②-1 脇
足を大きく左右に開いて立ちます。左手は左ひざの横に当て、右手をまっすぐ上げ、上体を左側に倒します。左右の手を変えて、逆側も同様に息を吐きながら、各5回ほど行ってください。

②-2 背筋
足を肩幅に開いて立ち、ゆっくりと息を吐きながら上体を後ろにそらしましょう。3回くらいが目安です。

②-3 屈伸
両足をそろえて立ち、両手のひらを両膝に当て、軽く押してひざの裏側を伸ばします。そのまま、ゆっくりと膝を落としながら、ひざを曲げ、5秒ほど停止して足を伸ばし体勢を戻します。10回が目安です。

ステップ2:心拍数を上げるための早歩き

腰を少し高い位置に保つようなイメージで、腕を振って、やや大股で、視線はまっすぐ前を向きましょう。ダラダラ歩きや、ながら歩きでは、せっかくの効果が出ません。

考え事をしながら歩くと、脳が疲れて活性酸素が発生してしまうので、頭を空っぽにして、歩くことに集中してください。音楽を聴きながら歩けば脳がリラックスします。時間の目安になりますし、飽きずに続けられるのでおすすめです。

ただし、早歩きを15分以上続けると、今度は活性酸素が出すぎるので注意しましょう。

ステップ3:スローダウン

15分間しっかり早歩きしたら、徐々に歩く速度をゆるめて、上がった心拍数を少しずつ戻していきます。

いきなり止まらずに、10分間かけてスローダウンしていくことで、活性酸素が出すぎることを抑え、ミトコンドリアが活性化したまま、よい状態をキープすることができます。

引用元:学研よみものウェブほんちゅ!
http://honchu.jp/selection/index.php?name=selection_morimoto_01&num=2166

さらに、ストレッチなら、 外に出なくても自宅で始められます。

ウォーキングをされる方は、 ウォーキング前後のストレッチも、 怪我の予防になるのでお勧めです。

もちろん、ストレッチだけでも効果があるので、 雨が降ったり、時間が取れなかった日は、 ストレッチだけでも行いましょう。

 

3-3.ヨガや筋力トレーニングで運動不足解消!

運動習慣がある方や、 楽しみながら運動したい方、 一人で続けるのが大変だという方には、 ヨガ教室やジムに通うことがお勧めです。

ヨガは呼吸をしながら、 ゆっくりとした運動(ポーズ)を行うことで、 自律神経やホルモンバランスを整えたり、冷えや血流を改善する効果があります。

特に最近は、子宮の働きを整えたり、血流を改善するためのポーズを中心する、 妊娠のサポートに特化したヨガ教室も増えています。

ヨガ教室では知り合いができたり、 悩みを相談する仲間ができるということからも、 利用している人がいるそうです。

一人ではなかなか運動ができない、 続けることができないという方は、 こういった教室を利用するのもお勧めです。

 

 

 

4.不妊治療中の運動には注意が必要

ここまで不妊治療におすすめの運動をお伝えしましたが、 現在、病院に通い、不妊治療中だという場合には、 必ず医師に確認を取ってから始めるようにしましょう。

不妊治療の方法や体調によっては、 運動が逆効果になる場合がありますので、 ご注意ください。

 

 

 

5.まとめ

不妊症の原因の1つに、 運動不足が考えられます。

その主な理由は、 運動不足によって引き起こされる、 血行不良が子宮の機能を低下させるからです。

特に現代人は、 運動不足だというデータが出ています。

そこで、この血行不良を改善することで 子宮の機能を改善したり高める効果のある 運動が勧められています。

ただ、運動を勧められたとしても、 運動が苦手な方もいれば、 忙しくて時間がないという方もいると思います。

運動をした方がいいのわかっているけど、 なかなか始めることが難しいかもしれません。

でも安心してください。

不妊治療に勧められる運動とは、 息を切らして行うようなハードなものではありません。

逆に、ハードな運動は、 卵子の老化に関わる活性酸素を発生させます。

不妊治療のために運動を始める時のポイントは、 運動不足を解消して血行を改善するために、 継続して取り組める運動から始めることです。

例えば、運動が苦手だったり時間のない方は、 1日数分間の腹式呼吸から始めることもできます。

無理のない運動から始めて、 徐々にステップアップしながら、ウォーキングやヨガを取り入れてみましょう。

今回の記事が運動を始めるきっかけとなれば幸いです。

 

 

 

 

 


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