あなたは自分の睡眠時間に満足していますか?実は怖い4つの不眠症

DieterRobbins / Pixabay

最近、こんな悩みでお困りではありませんか?
眠りが浅くてすぐ起きてしまう 横になってもなかなか眠れない

このようによく眠れないため 日中に眠たくなる 注意力が散漫になる 疲れや種々の体調不良が起きる

このような問題を抱えている人が 多いのではないでしょうか?

何と現在の日本では、 5人に1人が不眠症と言われ、 その割合は年々増え続けています。
(※ 厚生労働省による国民健康・栄養調査報告)

日本睡眠医学協会の調査によると2020年には、 不眠症に悩む人の数は3000万人を超えるとの報告もあります。

不眠症、これはもはや現代を代表する病気とも言えます。

しかし、人の睡眠時間というのは千差万別で、 8時間寝てもまだ眠たい、寝足りない…4時間寝たら十分だ。

このように個人差が大きいため、病気として認知されにくく、 やる気がないと思われストレスが溜まり、それにより更に不眠になる。

という悪循環となっている人が実は非常にたくさんいるのです。

全国の20歳から79歳の男女7,827名を対象に、 不眠に関する意識と実態を明らかにするための調査を実施した所、 不眠症の疑いのある人の約6割は「不眠症の自覚がない」

その一方で、不眠症の疑いのある人で、不眠の自覚があるにも関わらず、 約7割が「受診せず」という結果が出ています。

あなたは毎日ぐっすり眠れていますか?
睡眠不足と不眠症との違い。

不眠症の4つの型、 不眠症の原因と対策を説明しています。
参照 ※ Furihata R et al. Sleep Med 2012;13 (7):831-837.

不眠症状が長く続くことにより、 うつ病になるリスクが高くなるという研究報告もあります。

不眠症は睡眠障害の1つで立派な病気です。

悩んでいる人は我慢せず病院で診断を受け、 医者から適切な治療を受けましょう。

まずは、不眠症の定義(不眠症って何?)を知ることで、 ただ単に眠れないだけではなくて、自分は不眠症かも?という事を知り、 そして、自分自身がどの不眠症のタイプかを見ていきましょう。

 

 

 

1.不眠症の定義(不眠症って何?)について

不眠症と睡眠不足はよく混同されがちですが、 実は全然違うのです。

まず睡眠不足は、 仕事や勉強、不規則な生活などにより、偏った睡眠習慣となり、 その人にとって十分な睡眠が得られずにいる状態をいいます。

十分な睡眠時間はどれ位寝たらいいの?

と思いますが、必要な睡眠時間は、 年齢による差や個人差があるため、何時間以上眠れば大丈夫! という明確な基準はありません。

このように、一時的な環境の変化やストレスなどで、 数日間眠れない状態は一過性不眠(睡眠不足)といい、 原因が解決すれば眠れるようになります。

一方、不眠症とは、 精神、身体、神経等の病気などのために、眠りたいのに眠れず、 個人が睡眠困難を訴え、不眠の症状や日中の活動に影響が続く状態をいいます。

不眠症になると、 入眠が困難(なかなか眠れない)だったり、 一旦眠っても睡眠が維持(途中で目が覚める)できなかったり、 眠ったのに疲れがとれず体力が回復できないなど、

苦痛が1か月以上の長期にわたって続き、 日常活動に支障がでている状態をいいます。

実は、具体的な不眠症の国際的な診断基準とは… 睡眠時間が○○時間以下 目覚め回数が△△回以上

などの具体的な指標は 一切取り入れられていません。

生活上の工夫を行っても不眠の症状が1ヵ月以上続く場合には、治療が必要な場合もありますので、医師に相談してください。

 

 

 

2.日本人の睡眠時間について

日本人の睡眠時間は平均して平日6.3時間、休日7.0時間と世界的にも短めです。

短いと言っても、自分自身の睡眠時間と比較すると、 『そんなに眠れないよ…』 と思われた人が多いのではないでしょうか?

不眠症の方の睡眠時間は、 睡眠導入剤などを服用しているにも関わらず、 平均して1時間~4時間程度という方が多いようです。

参考までにここで、 世界各国の1日あたりの平均睡眠時間を紹介します。
1位 : フランス 8.50時間
2位 : 米国 8.38時間
3位 : スペイン 8.34時間
4位 : ニュージーランド 8.33時間
5位 : トルコ・オーストラリア 8.32時間

17位 : 日本 7.50時間
(出典:OECD,Society at a Glance2009)

2009年の時点では日本人の睡眠時間は 現在より少し長めだったのですね…

 

 

3.仮眠時間について

厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014」では、 「睡眠時間が十分に取れない場合は、 午後早い時間帯に30分以内の短い昼寝をするのが効果的」と 30分以内の昼寝が推奨されています。

十分な睡眠が取れず仮眠(昼寝)をするときの時間を聞くと、 不眠症の疑いなし層が34.9分と短く、平均30分以上昼寝する人の割合も 29.8%といちばん少ない結果となりました。

逆に不眠症の層の人は、 推奨時間とされている30分以内よりも長く、 不眠症状が強まるほど長くなると言われています。

 

 

 

4.不眠に関する意識と実態調査

厚生労働省「健康づくりのための睡眠指針2014」では、 「睡眠時間が十分に取れない場合は、 午後早い時間帯に30分以内の短い昼寝をするのが効果的」と 30分以内の昼寝が推奨されています。
国際基準「アテネ不眠尺度」
によると、 今回の調査対象者の約4割(38.1%)が「不眠症の疑いがある」 約2割(18.4%)が「不眠症の疑いが少しある」と判定された。

睡眠が取れて、日中思いどおりに活動できることを100点とした場合、 現在の自己採点では、 不眠症の疑いなし層が「87.3点」
疑いがあり層「64.5点」と3割以上の減点。
不眠症状が強まるほど、日中のパフォーマンスがダウンする。

不眠症の疑いがある人で、 「自分が不眠症ではないかと思う」(35.2%)のは3人に1人 残りの約6割(64.8%)は不眠症の自覚なし。
不眠症の自覚症状がある人でも約7割が「医師に相談したことはない」(69.0%)と、受診せず。

不眠症の疑いあり層(58.5%)は、疑いなし層(19.5%)に比べてストレスを感じている。
脳の覚醒を引き起こす、就寝前に「不安感」、「憂鬱な気持」、 「緊張感」を感じると回答した人の割合が、疑いあり層では、疑いなし層と比較して、約4倍にのぼる。
不眠症の疑いあり層の約9割が、脳を覚醒させる「テレビ、スマホ操作、寝酒」などの行動をとる。

不眠症治療薬を飲んでいる人の約7割(71.0%)が、現在服薬している不眠症治療薬に対して不満がある。
不眠症治療薬を飲んでいない人は飲んでいる人に比べ、 不眠症治療薬は「怖い」「治らない」などネガティブなイメージが強い。

 

 

 

5.4つに分類される不眠の分類

 

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5-1.入眠障害型(なかなか寝付けない)

入眠障害型の睡眠障害は、 床に入っても1時間以上寝付けないような、 寝つきが悪く、なかなか眠れない障害をいいます。

例. 不眠で疲労感が強いため、 夕食を終える頃にはまぶたが重たくなり、 22時前に睡眠薬を服用して消灯する。

「疲労感や眠気はあるのに眠れない。それから長い夜が始まるんです」

 

5-2.中途覚醒型(夜中によく目が覚める)

中途覚醒型の睡眠障害は、朝起きる時間までに、 何度も目が覚めてしまう型です。

中高年に多く発症します。

例. 自宅では一晩に2~3回ほど目を覚まし、トイレに行く。

「1回目と2回目はトイレも含めてそれぞれ15分、30分くらいでまた寝たかな。
3回目はなかなか寝つけず1時間近く目を覚ましていた」。

 

5-3.早朝覚醒型(朝早く目が覚める)

早朝覚醒型の睡眠障害は、 通常よりも2時間以上も早く目覚めてしまい、 再度眠ることが出来ない型です。

例. 「4回目に目が覚めた後はすっかり頭がさえちゃって、もう眠れなかった。
しばらくリビングで一服するんだけど、夜が明けるまで1時間以上は起きてたよね…」

 

5-4.熟眠障害型(ぐっすり眠った気がしない)

熟眠障害型の睡眠障害は、 睡眠時間は十分にとっているのに眠りが浅く、 熟眠感が得られない、十分寝た気がしない型です。

 

 

 

6.不眠症の原因

 

不眠症の原因は人によって様々です。

その原因によって生活習慣を見直すだけで大丈夫な場合や、 医師による治療が必要になる場合もあるなど、対処法も変わってきます。

ここでは不眠症を引き起こす主な 5つの原因についてご紹介していきます。

 

6-1. 心理的原因

・何らかのストレスに関連して起こる不眠症です。

家族や親友の死、 仕事上のトラブルなど。

・特に眠れなくなった前後の出来事を、詳しく検討することで、明らかになってくることがあります。

 

6-2. 身体的原因

・身体の病気や症状が原因で起こる不眠症です。

外傷や関節リウマチなどの痛みを伴う疾患。
湿疹や蕁麻疹などの痒みを伴う疾患。
喘息発作や頻尿、花粉症など。

・身体的な病気や症状を治療することで、改善されることがあります。

 

6-3. 精神医学的原因

・精神や神経の病には、不眠症を伴うことが少なくありません。

・なかでも不眠症になりやすいのは、不安と抑うつです。

・憂うつな気分が続いたり、これまで楽しかったことが楽しめなかったりするのは、うつ病かもしれません。
うつ病が原因で眠れなくなる事は臨床上よくみられます。

・慢性的な不眠症では、3分の1から半数は、何かしらの精神医学的な疾患を持っているとも言われています。
何でもないことで落ち込んだり、憂うつな気分が長く続く時は要注意です。

・専門医師に相談して適切な治療が必要な場合があります。

 

6-4. 薬理学的原因

・服用している薬や、アルコール、カフェイン、ニコチンなどが原因で起こる不眠症があります。

・代表的な薬には、

抗がん剤
自律神経・中枢神経に働く薬
ステロイド、などがあります。

服用しているお薬、飲酒、喫煙、 カフェイン摂取の習慣がないかを確認することが大切です。

栄養ドリンク剤には意外と カフェインが多く含まれているので注意が必要です。

 

6-5. 生理学的原因

・睡眠を妨げる環境による不眠があります。

海外旅行や出張による時差ボケや 受験勉強や職場の勤務シフトなどによる生活リズムの乱れ 昼夜逆転など、ライフスタイルが大きく変わると、眠る機会が妨げられることがあります。

また、 光のコントロールを考える

就寝前には照明を落とし、起床時には上げるなど 心と体がリラックスできるよう工夫してみましょう。

先ずは少しでも眠りやすい住環境にする事も重要です。

 

 

 

7.それぞれの不眠症のタイプ別対策

 

7-1. 入眠障害型に対する対策

寝る直前のカフェイン(コーヒーや紅茶など)を控える

寝る直前の携帯電話、パソコン、テレビなどを控える。

寝る前に脳を落ち着かせることを意識して、自律神経のバランスをとる

昼寝を我慢する。

昼夜逆転の可能性がある場合には、昼に眠くなってしまう

生活のリズムの見直しを行う。

体内時計が乱れている可能性もあり。

 

7-2. 中途覚醒型に対する対策

寝る前にお酒を飲む習慣がある人は、まずは量を減らすということが有効です。

生活リズムを整える。

食生活を見直す。

 

7-3.早朝覚醒型に対する対策

部屋の環境を整える。

例.遮光カーテンを使い部屋を真っ暗にする事でメラトニン※が出やすくなる。

食生活の改善を行う。

 

7-4.熟眠障害型に対する対策

ストレス対策を行いストレスを減らす。

熟睡ができないのは深い睡眠ができていないということです。

睡眠はレム睡眠(浅い)とノンレム睡眠(深い)に分けることができます。

ノンレム睡眠ができないと 熟睡した感じが得られません。

考え事や日常のストレスが高いと、 脳が休まらないためにノンレム睡眠ができなくなってしまいます。

 

メラトニンとは

・メラトニンは脳の松果体というところで分泌されます。

・メラトニンは眠りを誘う、『睡眠ホルモン』の一種です。

・太陽光など強い光の刺激が目から入ると、その光の刺激が松果体に伝わります。
朝起きた時に太陽の光を浴びると、メラトニンの分泌が抑制されて、脳が覚醒して自然と目覚めることができます。

・太陽の光によって体内時計がリセットされて、 光を浴びた14~16時間後に松果体は再びメラトニンを分泌するようにセットされます。

・つまり、夜眠る時にメラトニンを分泌させるには、その14~16時間前に太陽光を浴びることが効果的です。

・メラトニンが分泌されると副交感神経系が優位になり、 「脈拍」「体温」「血圧」などが低下して、睡眠の準備が出来たと脳が認識し、自然と眠りに就くことができます。

・メラトニンは幼児期(1~5歳)に一番多く分泌され、 歳を重ねる毎に分泌量が減っていきます。(歳を取ると眠る時間が短くなるのはこのためです。)

 

 

 

8.不眠症の対策の詳細説明

8-1.生活リズムの改善

・上でも述べたように、メラトニンは朝目覚めてから、14~16時間後に分泌される仕組みになっています。
生活リズムが乱れていて、眠る時間も起きる時間もバラバラだと、 メラトニンが分泌される時間もバラバラになってしまい、眠りたい時に眠れなくなってしまいます。

・生活リズムが乱れやすい人は、朝起きて14~16時間後に メラトニンが分泌されるという仕組みを利用しましょう。
出来るだけ毎日同じ時間に起きるように心がければ、 夜も同じ位の時間に眠りに就きやすくなります。

・具体的に説明すると、朝日を浴びて規則正しく生活することで、 メラトニンの分泌する時間や量が調整され、 人の持つ体内時計の機能、つまり生体リズムが調整されます。

・逆に不規則な生活や昼間太陽光を浴びないような生活を続けると、 メラトニンがうまく分泌されず、不眠症などの睡眠障害の原因となる事もあります。

・規則正しい生活のリズムというのが大切ですね!

 

8-2. 適度な運動を習慣にする

・メラトニンを作り出しているセロトニンは、 適度な運動(ウォーキングや階段昇り降り、スクワットなど)で活性化される性質があります。

・また、適度な運動は体を程よく疲労させ、眠りの質を高めてくれます。
運動が習慣となることで心身ともにリラックスすることができ、 交感神経と副交感神経のバランスが取れていきます。

 

8-3. 寝る前にはカフェインを摂らない

・寝る前にコーヒー、紅茶、緑茶などカフェインが入ったものを摂るのは極力避けましょう。

・理由としてはコーヒーを飲むと、約15分から30分で血糖値が増加し、 覚醒効果のピークは飲んでから40分後ぐらいです。
コーヒーに含まれるカフェインが交感神経を刺激するからです。

・問題はカフェインの覚醒効果は8時間~14時間も持続することです。

・カフェインの覚醒効果が現われると眠りが浅くなり、夜中に目が覚め易くなります。
目が覚めると、今度は眠れないなど、眠りの質が悪くなります。

・カフェイン量(飲み物150mlあたり)参考例

ドリップコーヒー・・・・・・135mg
インスタントコーヒー・・・・・68mg
抹茶、ココア・・・・・・・・・45mg
紅茶、ほうじ茶、ウーロン茶・・30mg

 

8-4. 身体を温める

・手足が冷たい冷え性の人の多くは、寝つきが悪くて悩んでいます。

・半身浴や身体を温める食材を摂るようにするのも眠りやすくなるため、オススメです。

例.赤ちゃんや子供が眠くなる時は、 すごく手が温かくなるので眠いんだなということが分かります。

元気に遊んでいたと思ったら いつの間にかコテっと寝てしまいます。

なので、身体を温めておくということは寝るのにも大切なことですね。

 

8-5. 食事からメラトニンを増加させる

・メラトニンはセロトニンを材料にして作られます。

・そして、そのセロトニンは、トリプトファンというアミノ酸から作られます。

・このトリプトファンは必須アミノ酸の一つで、体内では合成されないため食事から摂る必要があります。

・極端な食事制限などをすると、この栄養素が不足し、 メラトニンを合成することができなくなるということも考えられますので、 まずは食事からトリプトファンを多く含む食材を使用する事もお勧めします。

※トリプトファンを多く含む食品
主に動物性の食品に多く含まれています。
肉、魚、乳製品(チーズ、牛乳、ヨーグルト、バター)、卵、など。
他にも、納豆、豆腐、豆類やアーモンド、ナッツなどにも多く含まれます。

 

 

 

9. まとめ

あなたは毎日ぐっすり眠れていますか?

睡眠不足は原因が解決すれば眠れるようになります。

一方、不眠症とは、精神、身体、神経等の病気などのために、 眠りたいのに眠れず、不眠の症状や日中の活動に影響が続く状態をいいます。

不眠症状が長く続くと、うつ病になるリスクが高くなる!? という事は研究報告にもあります。

まずは、不眠症の定義(不眠症って何?)を知ることで、 ただ単に眠れないだけではなくて、自分は不眠症かも?という事を知り、 自分自身が4つのどの不眠症のタイプかを見ていきましょう。

①入眠障害型(なかなか寝付けない)
②中途覚醒型(夜中によく目が覚める)
③早朝覚醒型(朝早く目が覚める)
④熟眠障害型(ぐっすり眠った気がしない)

不眠症は睡眠障害の1つで立派な病気です。

そして、原因を知り、 まずはご自分で出来る対策を提案させて頂きました。

どれも重要な事ばかりですので、 是非お試しして頂きたいと思います。

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