歩行困難の原因?!膝のお皿の痛みを放置すると危険な理由とは

WolfBlur / Pixabay

膝のお皿が痛み不安を感じていませんか。

あのズキッとくる膝の痛みを経験すると、「また痛むんじゃないか」と不安になり、 動くことが怖くなります。

膝の痛みは老若男女誰にでも起こります。

若いから大丈夫というものではありません。

なぜなら2本足で歩いている人間は、 膝に体重をかけずに歩くことができません。

歩いていても、階段を上り下りしても、 スポーツやウォーキング、ランニングでも 膝を使わないわけには行きません。

膝を屈伸しなくては着替えもできませんし、立ったり座ったり正座もできません。

膝の痛みで日常生活も スポーツもできなくなってしまいます。

実際に厚生労働省の資料によると、 膝を含む関節痛が原因で介護を受ける可能性が 高くなると言います。

つまり膝のお皿の痛みによって 歩行困難となることが多いと言うことです。

ではどうすれば膝のお皿が痛みを改善することができるのでしょうか。

実は膝のお皿は膝の関節の一部なのです。

この膝のお皿に問題が起こると、 痛みだけでなく急に力が入らなくなり 歩けなくなることもあります。

やはり専門医に診察を受けることが 痛みを慢性化させないためにも大切です。

ただ、仕事や育児で忙しくて病院へいけない、病院のレントゲンだけでは原因が見つからない、 ということもあります。

そこで、今回は正しく治療を受けるために 膝のお皿の痛みの原因を詳しくまとめたので、 ぜひ参考にしてください。

 

1.膝の痛みの改善で死亡率も減少?!

厚生労働省によると、 活動量が多い人や運動を行なっている人は、 死亡率やガン、心臓病になる可能性が低くなると言います。

活動量や運動というのはスポーツだけではなく、 日頃の歩行や仕事、家事なども含まれています。

つまり、膝の痛みがなく日常生活や運動、スポーツが行えれば健康でいられるということです。

さらに、膝の痛みは病気や怪我だけではなく、 精神的なストレスも与えます。

実際に、膝の痛みがない人の方が 生きがいのある人生を送れているという統計まであります。

膝の痛みを改善することで 身体的にも精神的にも満足な生活が送れるようになります。

ではその痛みを改善するためには どうしたらいいのでしょうか。

 

 

 

2.膝のお皿の痛みを早く治すために必要なこと

膝の痛みといっても、 その部位や痛みを感じる動作も様々です。

あなたの膝のお皿の痛みはどこにどんな痛みがあるでしょうか。

痛みの場所もそれぞれ 膝のお皿の上下左右と違います。

歩いたり階段昇降で痛かったり、 スポーツや運をすると痛むこともあります。

また、痛みだけではなく 腫れて熱を持つこともあります。

ガクッと折れるように力が抜けたり、 ゴリゴリ音がすることもあります。

コリっとした弾くような音がしたり、 突然曲げ伸ばしできなくなることもあります。

このように痛くなる場所や症状は その原因によって異なっています。

膝の痛みを少しでも早く治すためには、 その原因を正しく診断し治療をすることが必要です。

膝の痛みの治療を受けるといえば 整形外科を思い浮かべると思います。

整形外科ではまずレントゲンをとります。

しかし、この後お伝えするように レントゲンではわからない膝の痛みもあります。

「骨には異常がありません」「湿布で様子をみてください」

と結局何が原因なのかもわからないという 期待はずれの診察結果になることもあります。

そうならないためにも 膝のお皿がなぜ痛むのかについて、 正しく理解しておくことが重要です。

 

 

 

3.膝のお皿が痛む原因

なぜ膝のお皿が痛むのでしょうか。

実はこの膝のお皿は、 膝蓋骨(しつがいこつ)という骨なのです。

そして3つの重要な働きがあります。

それは
・膝の筋肉の土台であること
・筋肉の力を伝えること
・膝関節の一部、だということです。

膝のお皿がないと筋肉が動かず関節も動かなくなります。

つまり歩くこともできなくなるほど 重要な骨なのです。

そして膝関節が機能するために重要なものが膝のお皿の上下左右に存在しています。

 

3-1.お皿がないと筋肉は動かない

膝が動くためには筋肉が必要です。

その筋肉は骨に着いています。

そして膝関節の場合、 膝を動かす重要な筋肉が 膝のお皿の上部に着いています。

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(出典:松田整形外科記念病院http://www.matsuda-oh.com/treatment/021/

この筋肉を大腿四頭筋(だいたいしとうきん)といいます。

太もも全体を覆うような大きな筋肉です。

歩くだけでなく、階段を上がる時、立ち上がる時などに膝を伸ばす働きがあります。

また、体重を支えたり 膝を曲げるクッション作用もあります。

例えば階段を下る時、走る時、 ジャンプや着地時にも強く働きます。

そのほかスポーツや、運動時にも 重要な役割をするのが膝の筋肉です。

この筋肉が膝のお皿の上部に着いているので膝の上側に痛みが出ることがあります。

 

3-2.筋力を発揮する要(かなめ)

膝のお皿には膝の筋肉の力を 効果的に発揮する仕組みがあります。

太ももから膝のお皿に着いた筋肉が 膝のお皿を介してスネの骨に着きます。

この部分を膝蓋腱(しつがいけん)と言います。

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(出典:日本整形外科学会https://www.joa.or.jp/jp/public/sick/condition/osgood_schlatter.html

一度座って膝を曲げ伸ばしするとわかるのですが、 膝の屈伸と言っても動いているのはスネの骨です。

膝のお皿の下から伸びる膝蓋腱が、 操り人形の糸のようにスネの骨を動かすことで 膝が屈伸できるのです。

膝のお皿は膝の筋肉の力をスネの骨に伝える 重要な役割もあるということです。

この部分に問題が起こると膝のお皿の下に痛みが生じることがあります。

 

 

3-3.膝関節には不可欠

膝のお皿は重要な膝関節の一部です。

膝関節は、
・膝のお皿 (膝蓋骨;しつがいこつ)
・太ももの骨(大腿骨;だいたいこつ)
・スネの骨 (脛骨;けいこつ)
・細長い骨 (腓骨;ひこつ)でできています。

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(出典:スポーツ医学&カイロプラクティック研究所http://sportsdoc.jp/indications/knee/knee-osteoarthritis

つまり、膝のお皿に問題が起きれば 膝関節に痛みが出ます。

関節には靭帯(じんたい)と言われる 関節を固定するためのものがあります。

そして膝関節の靭帯は 膝のお皿とつながっています。

特に膝の前と左右を補強しています。

これらに問題が起こると膝の内側や外側に 痛みを感じることがあります。

 

 

4.膝のお皿の痛み原因一覧

ここまでお伝えしてきたように、 膝のお皿が痛いと言ってもその原因は様々です。

原因によって痛む場所が違えば 痛みの出る動作も違います。

つまり原因ごとに治療方法も異なるということです。

原因を間違えて治療していれば、 いつまでも痛みが治らないことがあります。

しかし適切な診断があれば適切な治療を受けることができます。

膝の痛みから解放されて 膝の痛みを忘れることができます。

また痛くなったらどうしようと不安な生活を過ごすこともなくなります。

思い切りスポーツを楽しんだり、 健康のための運動も続けることができます。

そのためにもあなたの膝の痛みの原因を 正しく診察してもらうことが大切です。

整形外科に行っても原因がわからなかった、 医者の話が難しくて理解できなかった、 とならないことが大切です。

そこで膝のお皿の痛みから考えられる原因を一覧にしました。

痛みの場所ごとに分けてあるので、あなたの症状や特徴と照らし合わせて 正しい治療を受けるための参考にしてください。

 

4-1.膝の下の痛み

ジャンパー膝

膝蓋腱炎(しつがいけんえん)とも言う。

スポーツ選手に多い。

特にバレーボールやバスケットボール選手に多い。

【特徴】
・スポーツ選手に多い
【症状】
・運動時の痛み
・膝のお皿の下を押すと痛みがある
【診断】
・レントゲン
【治療】
・ストレッチ
・運動後のアイスマッサージ

オズグッド・シュラッター病

膝のお皿の下の骨、 つまりスネの骨の出っ張った部分に 慢性的な刺激が加わり起こるもの。

【特徴】
・スポーツによる使いすぎによることが多い
・12歳前後の男子に多い
【症状】
・運動時の痛み
・膝下を押した時の痛み
・膝下の骨の膨らみ
【診断】
・レントゲン
【治療】
・症状が軽い場合はスポーツの制限とストレッチ
・症状が強い場合は膝を伸ばした状態で固定しスポーツを禁止する

滑膜(かつまく)ひだ障害

タナ障害とも言う。

健常人の約50%に見られる膝関節内のひだの肥厚が原因となる。

ひだが膝関節に挟まれて症状が起こる。

【特徴】
・スポーツ選手に多い
・10代から20代に多い
・女性に多い
【症状】
・運動時にひっかかる感じや違和感、痛みを感じる
【診断】
・レントゲン
・MRI
【治療】
・運動の制限
・改善しない場合は手術でひだを切除

離断性骨軟骨炎(りだんせいこつなんこつえん)

膝関節の骨の細胞が死んでしてしまうもの。

【特徴】
・男性に多く女性の3〜4倍
・思春期や20代後半に多い
【症状】
・初期には運動後の不快感や軽い痛み程度
・進行すると運動時の痛みが増強
・走ったり階段昇降が困難となる
・急に膝に何かが挟まったように動かせなくなる
・膝の可動範囲に制限が起き激痛が起こる
・膝が腫れる
【診断】
・レントゲン
・CT
・MRI
【治療】
・10歳前後の場合は保存療法の場合もある
・13〜15歳以上の場合は手術の可能性がある

 

4-2.膝の上の痛み

膝蓋大腿関節症(しつがいだいたいかんせつしょう)

【特徴】
・膝のお皿の軟骨の摩耗や骨の変形で起こる
【症状】
・坂道や階段昇降時に痛む
・しゃがみこみが困難
・立ち上がりが困難
・きしむような音がする
【診断】
・レントゲン
【治療】
・筋力トレーニング
・ストレッチ
・日常生活が大きな影響を受ける場合は手術

滑膜(かつまく)ひだ障害

タナ障害とも言う。

健常人の約50%に見られる膝関節内のひだの肥厚が原因となる。

ひだが膝関節に挟まれて症状が起こる。

【特徴】
・スポーツ選手に多い
・10代から20代に多い
・女性に多い
【症状】
・運動時にひっかかる感じや違和感、痛みを感じる
【診断】
・レントゲン
・MRI
【治療】
・運動の制限
・抗炎症薬
・改善しない場合は手術でひだを切除

有痛性分裂膝蓋骨(ゆうつうせいぶんれつしつがいこつ)

膝のお皿の骨は通常一つだが、
2個から数個に分裂した状態。

【特徴】
・スポーツによる使いすぎが多い
・10歳代の男女に多い
【症状】
・走ったりジャンプした時に膝の上や前が痛む
・安静にしていれば痛みはない
【診断】
・レントゲン
【治療】
・スポーツの制限
・ストレッチ
・サポーターを使用
・痛みが強い時には手術

 

4-3.膝の内側の痛み

鵞足炎(がそくえん)

鵞足(がそく)と言われる。

膝関節の内側の筋肉の集まる場所に炎症が起こるもの。

【特徴】
・スポーツ選手に多い
・変形性膝関節症に合併することがある
【症状】
・走ること痛みがある
・膝をねじると痛みがある
・夜間の痛み
・立ち上がりや階段昇降の痛み
【診断】
・レントゲン
【治療】
・ストレッチ

滑膜ひだ障害

タナ障害とも言われる。

健常人の約50%に見られる膝関節内のひだの肥厚が原因となる。

ひだが膝関節に挟まれて症状が起こる。

【特徴】
・スポーツ選手に多い
・10代から20代に多い
・女性に多い
【症状】
・運動時にひっかかる感じや違和感、痛みを感じる
【診断】
・レントゲン
・MRI
【治療】
・運動の制限
・抗炎症薬
・改善しない場合は手術でひだを切除

内側側副靱帯損傷(ないそくそくふくじんたいそんしょう)

膝の内側の靭帯の損傷。

膝の靭帯の損傷で最も多く、 膝がX脚になるように強制されると生じる。

【特徴】
・ラグビーやスキーなどのスポーツで多い
【症状】
・膝が外側に向くと激痛
【診断】
・整形外科テスト
・レントゲン(ストレス撮影)
・MRI
【治療】
・装具をつけた保存療法
・他の靭帯を同時に損傷した場合は手術

変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)

関節軟骨(なんこつ)の変性によるものが多い。

【特徴】
・60歳前後の女性に多い
【症状】
・初期は膝のこわばりを感じる
・立ち上がり時に痛みや膝が伸びない
・長時間の歩行で痛む
・病変が進行するとO脚になる。
【診断】
・レントゲン
【治療】
・筋力強化
・ストレッチ
・手術(人工関節)

内側半月板損傷(ないそくはんげつばんそんしょう)

膝関節の隙間を埋めるクッション材の 半月板の内側が損傷する。

スポーツによる怪我が多い。

体重がかかった状態で膝をひねると起こりやすい。

【特徴】
・10代20代ではスポーツにより起こることが多い
・中高年では立ち上がり時などに膝をひねると起こる
【症状】
・階段昇降やしゃがみ込みでの痛み
・正座ができない
・膝の引っかかる感じ
・クリッと音がする
・膝が伸びなくなる
・膝が腫れる
・太ももの筋肉が痩せて細くなる
【診断】
・レントゲン
・MRI
【治療】
・若年者では縫合手術や部分切除
・中高年は部分切除

特発性骨頭壊死(とくはつせいこっとうえし)

特発的に起こり 膝関節の骨の細胞が死んでしまう。

【特徴】
・60歳以上の高齢者に多い
・女性に多い
【症状】
・急激な痛みで発症
・夜間の痛みが強い
・膝の腫れ
【診断】
・レントゲン
・骨シンチグラフィー
【治療】
・病巣が小さい場合は自然治癒の可能性がある
・初期には体重をかけないように松葉杖を使用
・病巣が大きい場合は手術

離断性骨軟骨炎(りだんせいこつなんこつえん)

膝関節の骨の細胞が死んでしてしまうもの。

【特徴】
・男性に多く女性の3〜4倍
・思春期や20代後半に多い
【症状】
・初期には運動後の不快感や軽い痛み程度
・進行すると運動時の痛みが増強
・走ったり階段昇降が困難となる
・急に膝に何かが挟まったように動かせなくなる
・膝の可動範囲に制限が起き激痛が起こる
・膝が腫れる
【診断】
・レントゲン
・CT
・MRI
【治療】
・10歳前後の場合は保存療法の場合もある
・13〜15歳以上の場合は手術の可能性がある

 

4-4.膝の外側の痛み

腸脛靭帯炎(ちょうけいじんたいえん)

ランナー膝とも言う。

筋肉の摩擦による炎症が原因となる。

【特徴】
・長距離走者に多い
【症状】
・ランニング時に痛みが出る
・階段昇降で痛みが出る
【診断】
・整形外科的テスト
【治療】
・運動制限
・アイシング

変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)

関節軟骨(なんこつ)の変性によるものが多い。

【特徴】
・60歳前後の女性に多い
【症状】
・初期は膝のこわばりを感じる
・立ち上がり時に痛みや膝が伸びない
・長時間の歩行で痛む
・病変が進行するとO脚になる。
【診断】
・レントゲン
【治療】
・筋力強化
・ストレッチ
・手術(人工関節)

外側半月板損傷(がいそくはんげつばんそんしょう)

膝関節の隙間を埋めるクッション材である 半月板の外側が損傷する。

スポーツによる怪我が多い。

体重がかかった状態で膝を捻ると起こりやすい。

【特徴】
・10代20代ではスポーツにより起こることが多い
・中高年では立ち上がり時などに膝を捻ると起こる
【症状】
・階段昇降やしゃがみ込みでの痛み
・正座ができない
・膝の引っかかる感じ
・クリッと音がする
・膝が伸びなくなることがある
・膝が腫れる
・太ももが細くなる
【診断】
・レントゲン
・MRI
【治療】
・若年者では縫合手術や部分切除
・中高年は部分切除

 

5.まとめ

いかがだったでしょうか。

あなたの膝のお皿の痛みの原因は、見つかったでしょうか。

もしあなたの症状と似たものがあれば 早めに整形外科を受診しましょう。

また、もしピンとくるものがない場合は、 ここでご紹介したもの以外の場合もあります。

または複数の原因が重なっていたり痛みが変化してわかりづらいこともあります。

そんな場合でも一度早めに 整形外科を受診しましょう。

膝関節は日常生活を困難にして、 幸福度をさげ生きがいを失ってしまいます。

趣味や部活で行なっているスポーツが、 続けられなくなることもあります。

ウォーキングやジョギングなどの 健康のための運動も困難にします。

2本足で歩く人間にとって、 膝はそれほど重要な関節です。

膝のお皿の痛みを早期に治療することが、 痛みを改善し病気や怪我をしないためにも大切です。

ぜひ今回の記事を参考にしていただき、 正しい治療を受けて痛みのない生活を 取り戻していただければ嬉しく思います。

 

 

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