原因不明の腰痛はうつ病のせい?!整形外科では治らない3つの理由

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「いつになったら腰痛が治るんだろうか」 「本当にこの腰痛は治るんだろうか」 「いったい何が原因なんだろうか」

多くの方がいつまでも腰痛が治らず 痛みと不安に耐えています。

実際に3人に1人が、 腰痛に苦しんでいるといわれています。

なぜこれほどまでに腰痛は治らないのでしょうか。

それは、整形外科では見つからない、 腰痛の原因があるからです。

腰痛になった時には、 まず整形外科を受診する人が多いと思います。

レントゲン検査の結果、 「骨には異常がありません。湿布と痛み止めで様子を見てください」と あなたも言われたかもしれません。

しかし、その言葉を信じて様子を見ていたけど 腰痛が治るどころか悪化したという声も聞きます。

あなたはどうでしょうか。

このままで本当に治るんだろうかと心配になっていませんか。

そして「異常がないのになんで治らないんだ」と、 整形外科医に不信感さえ感じているかもしれません。

このまま腰痛が治らなかったら仕事を続けられないんじゃないか、 将来歩けなくなって寝たきりになるんじゃないか、 といった不安も抱えているかもしれません。

このように整形外科の検査では、 腰痛の原因がわからないことがあります。

それが、精神的なストレスやうつ病が原因となる 心因性腰痛(しんいんせいようつう)と言われるものです。

最近はテレビや雑誌、本でもストレスやうつ病と腰痛との関係が取り上げられています。

そういえば自分も腰痛になってから、 何もやる気がしないと、心配をしているかもしれません。

もしくはいつまでも治らないと、「ストレスが原因かもしれない」と言われ、 心療内科を紹介された方もいるかもしれません。

こうして、 もしかして自分もうつ病なんだろうかと 不安に感じていると思います。

そこで今回は、その不安を解消するために、 整形外科では治らない腰痛の3つの理由を 詳しくお伝えして行きます。

さらに、薬に頼らず腰痛を改善する 5分でできる方法もお伝えしていきます。

 

 

 

1.整形外科で腰痛が治らない3つの理由とは

 

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(平成25年国民生活基礎調査より)

厚生労働省が健康状態について調査した結果によると、 男性では腰痛に困っている人が最も多く、

女性は肩こりに次いで腰痛が第2となっています。

この調査の特徴としては、 国民が「自覚している症状」を調査したものになっている点です。

つまり、これだけ多くの方が 日々腰痛に苦しんでいると言うことです。

視点を変えて考えてみると、 これだけ多くの人が苦しんでいるのは、 腰痛がいつまでも治らないからではないでしょうか。

あなたもその中の一人かもしれません。

では、どうしてこれほどまでに 治らない腰痛が多いのでしょうか。

それには3つの理由がありました。

 

1-1.理由1)整形外科の検査では見つからない腰痛

腰痛になるとまず、 整形外科を受診する人が多いのではないでしょうか。

整形外科へ行くとほとんどの場合、 まずレントゲン検査を受けます。

レントゲンとは腰の骨が白黒で映る写真です。

そして、そのレントゲン写真を見た整形外科医から 「骨には異常がありません湿布と痛み止めで様子を見てください」 と言われることがよくあります。

しかし、その言葉を信じて様子をみていても、 いっこうに腰痛が治らずむしろ悪化しているという声が多くあります。

では、なぜ整形外科医が異常なしといったのに いつまでも腰痛が治らないのでしょうか。

その答えは腰痛診療ガイドラインをみるとわかります。

このガイドラインは、 日本整形外科学会と日本腰痛学会が出したものです。

ガイドラインというのは、 腰痛診療の説明書のようなものです。

つまり、腰痛診療にあたる 医者が作った説明書だということです。

この説明書によると、 腰痛の原因は5つあるとしています。

具体的には、
・脊椎(せきつい)
・神経
・内臓
・血管
・心因性
この5つが腰痛の原因になるとしています。

しかし、その原因の分類に続いて、こんなことが書かれています。

それは「原因の明らかな腰痛と明らかでない腰痛がある」ということです。

つまり、整形外科の検査ではわからない 原因不明の腰痛があると言うのです。

 

1-2.理由285%の腰痛が原因不明?!

レントゲンやCT、MRIなどの検査をして、 「骨には異常がありません」と言われるのは、 まさにこの原因不明の腰痛だということではないでしょうか。

検査をしても異常がない、 つまり原因はわからないけど痛いのです。

この原因不明の腰痛を 非特異性腰痛(ひとくいせいようつう)といいます。

特に腰痛以外の症状がない場合には、 その85%は正確な診断が行えないとしています。

つまり、整形外科ではわからない腰痛が、 数多く存在していると言うことです。

 

1-3.理由3)ヘルニアも腰痛とは関係ない?

さらに、こんな事実もあります。

腰痛の原因といえば、 ヘルニアだと思っている方が多いと思います。

しかし、実はこのヘルニアさえも 腰痛の原因ではない可能性があるのです。

1995年に国際腰痛学会というところで発表されたある研究結果があります。
(Boos N.et al:Spine.1995)

この研究の内容は、 腰痛のない人の腰を検査したものです。

その結果によると、 76%の人にヘルニアが認められたのです。

つまり、ヘルニアがあっても、 腰痛を感じていない人が8割近くいるということです。

ヘルニア=腰痛ではないということがわかりました。

 

 

 

2.いつまでも治らない腰痛はうつ病が原因?

整形外科の検査では原因がわからない、 さらにヘルニアも腰痛の原因ではないかもしれないとなると、 いったい何が原因なのでしょうか。

腰痛になってからやる気もなくなっているし、 最近よく耳にするうつ病が原因なんでしょうか。

そのヒントが先ほどの 腰痛診療ガイドラインの中にありました。

それは、腰痛の原因の1つとされている 心因性腰痛(しんいんせいようつう)です。

 

2-1.ストレスやうつ病からくる心因性腰痛とは?

様々な検査を受けても原因不明で、 痛み止めを飲んだり湿布を貼っても、 3ヶ月以上も治らない慢性的な腰痛の場合には、 ストレスやうつ病が原因となる 心因性腰痛の可能性があります。

腰痛になってから何もやる気がなくなった、 これまでできていたことができなくなった、 朝起きてから一日中気分が悪いということはないでしょうか。

一日中、腰痛のことばかり考えていて、仕事にも集中できないし、毎日楽しくないという方も多いと思います。

またこの先も腰痛が治らないと仕事を続けることができるのか、 将来歩けなくなって寝たきりになってしまうんじゃないか という不安も強くあると思います。

腰痛になると痛みだけでなく、 ストレスや不安がつきません。

昔から腰痛は、 腰に負担のかかる職業に多いとされてきました。

事務、看護師、介護士、運転手、建設業などに多いとされます。

その他にも美容師や幼稚園の先生や保育士、子育て中のママなど多くの方が腰に負担を感じています。

しかし、近年これらの直接腰にかかる負担だけではなく、 精神的なストレスや人間関係も 腰痛に影響すると言われるようになりました。

具体的には、
・うつ状態
・精神的ストレス
・仕事に対する満足度
・職場の人間関係
・仕事量の多さ
などが腰痛を引き起こし、 さらには改善を遅らせるとされています。

これらを心因性腰痛といいます。

 

2-2.心因性腰痛の症状

心因性腰痛は、 ストレスやうつ病が原因となっているため、 腰痛以外の症状が伴うことがあります。

例えば、頭痛や肩こり、下痢、不眠症や、 痛みの場所や強さが変化したり、 運動したり腰を曲げても痛くないのに、 何かの拍子にひどく痛んだりすることがあります。

このように、様々な症状が現れるため、 心因性腰痛の症状を断定することは難しくなっています。

ただ、その原因不明の腰痛が、 心因性腰痛なのかどうかをチェックすることはできます。

それが、福島県立医科大学の整形外科医と 精神科医が共同で開発した、 BS-POPといわれる問診票です。

これは、腰痛のような整形外科疾患に対して、 精神医学的な問題が関係しているかを判断するためのものです。

つまり、ストレスやうつ病が、 腰痛の原因となっているのかを調べるために使われるものです。

ぜひ一度、下の表のチェックしてみてください。

項目ごとに、回答と点数があるので、 合計点数を計算してみましょう。

質問項目

回答と点数

1.泣きたくなったり、泣いたりすることがありますか いいえ(1点) ときどき(2点) ほとんどいつも
(3点)
2.いつもみじめで気持ちが浮かないですか いいえ(1点) ときどき(2点) ほとんどいつも
(3点)
3.いつも緊張して、イライラしていますか いいえ(1点) ときどき(2点) ほとんどいつも
(3点)
4.ちょっとしたことが癪(しゃく)にさわって腹が立ちますか いいえ(1点) ときどき(2点) ほとんどいつも
(3点)
5.食欲は普通ですか いいえ(3点) ときどきなくなる
(2点)
ふつう(1点)
6.1日のなかでは、朝方がいちばん気分がよいですか いいえ(3点) ときどき(2点) ほとんどいつも
(1点)
7.何となく疲れますか? いいえ(1点) ときどき(2点) ほとんどいつも
(3点)
8.いつもとかわりなく仕事ができますか? いいえ(3点) ときどきやれなくなる(2点) やれる(1点)
9.睡眠に満足できますか? いいえ(3点) ときどき満足できない(2点) 満足できる(1点)
10.痛み以外の理由で寝つきが悪いですか いいえ(1点) ときどき寝つきが悪い(2点) ほとんどいつも
(3点)

(参考:佐藤勝彦,菊池臣一,増子博文ほか: 脊椎・脊髄疾患に対するエリゾン精神医学的アプローチ(第2報)整形外科疾患に対する精神医学的問題評価のための簡易質問票(BS-POP)の作成.臨整外35:843-852,2000)

いかがだったでしょうか。

合計点数が15点以上だった場合には、 心因性腰痛の可能性が疑われます。

 

 

 2-3.腰痛とうつ病治療薬

こうした心因性腰痛に対しては、 うつ病治療薬が使われることがあります。

つい最近も新たに、 腰痛治療にうつ病治療薬の適応が承認されました。

その薬というのは、 デュロキセチン(商品名サインバルタ)という薬です。

うつ病、うつ状態の治療薬として使用されていた薬ですが、 2016年3月に「慢性腰痛症に伴う疼痛」へも適応されるようになりました。

つまり、いつまでたっても治らない腰痛には、 うつ病治療薬が使われているということです。

先ほどの腰痛診療ガイドラインにも 痛み止めで改善しない腰痛には抗うつ薬や 抗不安薬を処方するとされています。

 

 

2-4.セロトニンが腰痛を治す?!

では、なぜうつ病治療薬が 腰痛治療に使われるのでしょうか。

いつまでも治らない腰痛は、うつ病になっているからなのでしょうか。

その答えはセロトニンにありました。

脳内にあるセロトニンというのは、 気分や感情をコントロールする物質のことです。

このセロトニンが不足することで、 精神的に不安定になったり意欲を失ってしまいます。

うつ病というのは、 このセロトニンが不足した状態です。

先ほどのうつ病治療薬は、 このセロトニンを体の中に増やし、 うつ病を改善するための薬です。

そしてセロトニンにはもう一つの働きがあります。

それが神経の痛みを抑える働きです。

この効果を狙っていつまでも治らない慢性的な腰痛に対して、 うつ病治療薬が処方されるのです。

うつ病治療薬には、 神経の痛みを抑える効果があるのです。

つまり、うつ病だから、 うつ病治療薬が処方されるのではなく、 うつ病治療薬には痛みを抑える効果があるから、 腰痛治療にも処方されるのです。

 

2-5.うつ病治療薬の副作用

しかし、 うつ病治療薬には副作用があります。

副作用の代表的なものは、
・のどが渇く
・眠気
・めまい
・便秘
などがあります。

どんな薬にも副作用はありますが、 痛みが取れたのに眠気やめまいで動けなくなっては、 仕事や育児や趣味、スポーツができるようにはなりません。

結局気分が悪いままで、 ストレスは増えてしまうかもしれません。

これでは元通りの生活は手に入れられません。

また、なるべく薬は飲みたくない、 使いたくないという方も多くいらっしゃいます。

そんな方のために、 薬以外でセロトニンを活性化する方法はないのでしょうか。

 

 

 

3.ストレス、うつ病が原因の腰痛を改善する方法

ここまでお伝えして来たように、 ストレスやうつ病が原因となる腰痛(心因性腰痛)を改善するためには、 セロトニンが重要になってきます。

こうした腰痛治療のために、 うつ病治療薬が使われることがありますが、 実は薬を使わずにセロトニンを増やす方法があります。

 

3-1.リズム運動がセロトニンを増やす

東邦大学医学部の有田教授による、 運動とセロトニンの関係を調べた研究があります。

この研究によるとウォーキング、自転車、スクワット、 太極拳、ヨガなどの運動にセロトニンを増やす効果があるとされています。
(リズム運動がセロトニン神経系を活性化させる.日本医事新報社No.4453)

特にリズミカル(繰り返される)運動には、 セロトニンを増やす効果があるといいます。

ただ、ここで問題なのは腰痛で困っている方は、 ウォーキング、自転車、スクワットなどの運動が、 痛みのために難しいということです。

そこで、こんな方法はどうでしょうか。

 

3-2.一流企業から有名人も行う呼吸法

それが呼吸法です。

リズミカルな運動といえば呼吸です。

呼吸は絶えず吸って吐いての繰り返しです。

さらにこの呼吸法を取り入れた瞑想は 各国の大企業や著名人も行なっています。

具体的には、
・Google
・Facebook
・マッキンゼー、などの一流企業から
・スティーブ・ジョブズ
・ビル・ゲイツ
・イチロー
などの有名人も行なっています。

それほど呼吸によって仕事の生産性が上がったり、 仕事や日常のストレスも解消できるということです。

では具体的にどのような方法があるのでしょうか。

 

3-3.たった3ステップでわかるハーバード生まれの呼吸法

ハーバード大学を卒業後、 世界各国で健康についての研究を行ってきた、 アンドリュー・ワイル医学博士が提唱している呼吸法があります。

それが4-7-8呼吸法です。

具体的な方法はとても簡単で、 たったの3ステップです。

【ステップ1】鼻から4秒間息を吸う
【ステップ2】7秒間息を止め
【ステップ3】8秒かけて口から息を吐く

この呼吸法を、 5分以上30分以内で終わらせることがポイントです。

実は呼吸を初めてもすぐに セロトニンが活性化されるわけではないのです。

そこで5分以上の運動が必要になります。

また、20分から30分以上の運動で疲れを感じるようになると、 逆にセロトニンの機能が低下してしまいます。

ですので、 5分以上30分以内を目安に行いましょう。

また、呼吸法による効果はセロトニンの活性化だけではなく
・ストレスが軽減する
・集中力が高まる
・イライラしなくなる
・やる気が出る
・肩や首のコリが楽になる
など、腰痛によって悩まされていた痛み以外の問題にも 効果があるとされています。

今回ご紹介した4-7-8呼吸法は、 お金も時間もかけずに取り組める方法だと思います。

ぜひ一度取り組んでみてはいかがでしょうか。

 

 

 

4.まとめ

いつまでも腰痛が治らないと、 困っている方が非常に多くいます。

あなたもその中の一人ではないでしょうか。

そんな方々に共通するのは整形外科では原因不明だと言われ、 どうしたらいいのか困っているということです。

そんな時、うつ病が腰痛の原因だとテレビや雑誌で聞いて、 まさか自分もうつ病なんじゃないかと、 心配になっていたのではないでしょうか。

確かに、整形外科では原因のわからない、 心因性腰痛というものがあります。

ストレスやうつ病によって起こる腰痛のことです。

そして最近では慢性的な腰痛には、 うつ病治療薬が使われます。

ですが、それはうつ病治療薬に 神経の痛みを和らげる効果があるためです。

うつ病治療薬が処方されたから、 うつ病だという訳ではありません。

そして、 慢性的な腰痛を改善するためのポイントは、 セロトニンにあります。

このセロトニンを活性化せることで、 鎮痛効果があります。

そして、セロトニン活性化のために薬以外で、今すぐできる方法として呼吸法があります。

今回ご紹介した方法は、 たったの3ステップでできる簡単な方法なので、 慢性的な腰痛にお困りの方は、 一度試してみてはいかがでしょうか。

今回の記事があなたの腰痛を改善して、 元どおりの生活を取り戻すためにお役に立てれば幸いです。

 

 

 


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