要注意?!間違えやすい生理不順と不正出血の見分け方から検査まで

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生理不順と不正出血の違いを知っていますか?

・いつもと違うタイミングで生理が来た
・出血の量や色がいつもと違う
・出血が止まらない

このような、いつもと違う出血があると、 生理不順なのか不正出血なのか迷ってしまい、 中には病気なのかもしれないと、 不安になる方もいらっしゃると思います。

確かに、この2つは、 どちらも思わぬタイミングで出血が見られたり、 出血量や期間がいつもと違う点では同じです。

そのため迷ったり、 判断できなかったりしてしまいます。

でも、この2つは原因が違うため、 その対処法や治療方法も違います。

間違った対処をしてしまうと出血だけではなく、 ひどい生理痛や原因不明の体調不良など、 日常のつらい症状が、いつまでも治らなくなってしまいます。

さらに、不妊症の原因にもなったり、 子宮内膜症や子宮筋腫、 子宮頸がんといった病気が、隠れていることもあります。

そんな不安を解消するためには、 生理不順と不正出血の違いを、見分けることが大切です。

そこで今回は、この2つを見分ける方法や、詳しい検査方法をお伝えします。

はじめに不安になってしまうことをお伝えしましたが、 生理不順や不正出血の原因の多くは、 ホルモンバランスが崩れたことにあります。

その中には病気が隠れていることもあるということなので、 安心して読み進めてください。

 

 

 

 

 

1.生理不順と不正出血の違いとは?

生理不順と不正出血は、混同してしまいがちですが、 実はそれぞれ違ったものです。

簡単に言えば、生理不順とは生理周期が乱れることです。

通常25〜38日ごとに生理が繰り返されますが、 この期間が乱れてしまうことを言います。

そして、不正出血とは、 生理とは関係なく出血が見られることを言います。

ただ、どちらも予想外の時に見られる出血なので、 それが生理不順か不正出血なのか見分けることが難しく、 間違った認識をしている事があります。

例えば、今まで生理不順だと思っていたものが、 実は不正出血だったという可能性も考えられます。

このように、両者を見分ける事ができずにいると、 それが不妊症の原因となったり、 隠れた病気を見逃してしまう事になりかねません。

まずは、生理不順と不正出血の違いを知る事が大切です。

そこで、その違いを分かりやすく理解するために、 不正出血を中心に、その詳細をお伝えします。

 

 

 

2.不正出血の種類

不正出血は主に、 機能性出血と器質性出血の2つに分けることができます。

また、薬が原因となる薬剤性出血もあります。

機能性出血とは、 子宮や卵巣に異常は見られないのに、 生理周期とは異なる出血があることをいいます。

生理不順はこの機能性不順に含まれます。

一方で器質性出血とは、 子宮筋腫やガンなどの病気による出血のことを言います。

両者の割合は、 機能性出血が9割、器質性出血が1割となり、 圧倒的に機能性出血が多くなっています。

ただ、機能性出血が病気によるものではなかったり、 その数が少ないから安心だということではありません。

子宮筋腫や子宮内膜症というものを 耳にする事が増えたと思いますが、 これらは器質性出血の原因となります。

子宮内膜症は、 過去40年間で30倍にもなったとも言われるため、 注意が必要です。

 

 

 

3.機能性出血の原因

機能性出血の原因は、 主にホルモンバランスの乱れによります。

ホルモンバランスが不安定な思春期や、 更年期に多く見られます。

・ホルモンバランスの乱れ
生理が周期的に繰り返されるのは、 エストロゲンやプロゲステロンと言われるような、 女性ホルモンの働きによるためです。

これらのホルモンバランスが周期的に変化するため、 それに合わせて生理が繰り返されています。

しかし、このホルモンバランスが崩れることで、 生理周期とは異なる時に出血することがあります。

・更年期
更年期にはホルモンバランスが崩れるため、機能性出血が起こりやすくなります。

45歳を過ぎると多くなるとも言われます。

年齢とともに排卵機能が低下することによって、 エストロゲンの分泌が低下し、
その結果、子宮内膜がはがれやすくなり、 不正出血が起こるようになります。

・妊娠や中間期出血
妊娠初期には、 わずかな出血が起こることがあります。

特に、受精卵が子宮内膜に着床する時に見られるものを、 着床出血といいます。

これは、着床時に子宮内膜が傷つくことが原因となり、 50人に1人の割合で起こると言われます。

着床出血は妊娠の兆候とも言われますが、 妊娠すると必ず見られる訳ではありません。

また、生理と生理の間に見られる 中間期出血と言われるものもあります。

これは、排卵出血や排卵期出血とも言われ、 排卵期に起こる女性ホルモンのバランス変化が、 原因とされます。

 

 

 

4.機能性出血の症状

機能性出血の症状には、 次のような特徴があります。

・不規則な出血
・出血がダラダラ長引く
・出血量が多くなる
・生理前に少量の出血が続く

また、このような不正出血を続けていることにより、貧血を起こしてしまうことがあります。

・めまいや立ちくらみ
・耳鳴り
・頭痛
・動悸
・息切れ
・疲れやすい
・倦怠感
・食欲低下

このような症状が伴う場合には、不正出血からくる貧血の可能性もあります。

 

 

 

5.器質性出血の原因

器質性出血の原因は、 感染症や子宮の病気によるものです。

・膣炎や子宮膣部びらん
感染によって膣に炎症が起こるものを膣炎と呼び、 不正出血の原因となることがあります。

膣炎を起こす感染症には、

・膣カンジタ症
・細菌性膣炎
・トリコモナス膣炎
・クラミジア膣炎

このようなものがあります。

こうした膣炎を起こす原因は、 性交渉や膣の衛生状態が悪くなるような、 締め付けたり通気性の悪い下着や衣類があります。

こうした膣炎は、 およそ3割の女性に見られると言われます。

また、子宮膣部びらんも不正出血の原因になります。

びらんというのはただれているという意味ですが、 実際にはホルモンの影響によって、 膣内がめくれて赤くなっている様子をいいます。

女性ホルモンの活発になる20代から30代に多く、 生理的な変化であり病気ではありません。

通常、自覚症状のないことが多いですが、 中には不正出血の原因となっている場合があります。

・子宮内膜症
子宮内膜症とは、 本来子宮の中にある子宮内膜が、 卵巣や骨盤内などの子宮外にできるものです。

本来の子宮内膜は、ホルモンの働きによって、 生理周期に合わせて増殖したり、 剥がれ落ちて経血として排出されます。

しかし、子宮内膜症の場合には、 子宮外に子宮内膜ができてしまうため、 排出することが困難となってしまいます。

そのため強い生理痛や、 性交痛が起こります。

近年、ライフスタイルや環境の変化によって、この子宮内膜症が増加していると言われ、 不正出血の原因にもなっています。

・腫瘍(がん)
腫瘍には良性と悪性のものがあります。

【良性腫瘍】
・子宮筋腫
・子宮頸管ポリープ
・子宮内膜ポリープ

【悪性腫瘍】
・子宮頸がん
・子宮体がん
・子宮肉腫
・卵管がん
・膣がん
・外陰がん

近年、子宮がんが増えており、 女性にみられるがんのうち、 第5位が子宮がんになっています。

 

 

 

6.器質性出血の症状

器質性出血による不正出血の特徴や、 それに伴う症状には次のようなものがあります。

・生理期間が長くなる
・出血量が増える
・レバー状の血の塊のような出血
・激しい生理痛
・性交時の出血
・腰痛
・頻尿
・排尿時痛

また、感染症が原因の場合には、 不正出血の他にも次のような症状が見られます。

・おりものの異常(量が増える、灰色や黄色、水っぽい、悪臭)
・かゆみ
・赤み、腫れ

 

 

 

7.薬剤性出血の原因

機能性出血や器質性出血以外には、 薬による薬剤性出血があります。

・経口避妊薬(ピル)
経口避妊薬による不正出血は、服用開始後2〜3ヶ月の時期には、 少量の不正出血が見られることがあります。

ただし、服用を続けることで、 その出血は次第に減少して見られなくなります。

・その他の薬
その他に不正出血を起こす可能性のある薬は、 次のようなものがあります。

・向精神薬
・抗不安薬
・抗凝固薬
・胃薬
・吐き気どめ
・降圧薬

 

 

 

8. 3ステップでわかる!生理不順と不正出血の見分け方

ここまで生理不順と不正出血について、 詳しくお伝えしましたが、 気になるのは自分はどちらなのか、 ということだと思います。

その違いを見分けるために必要なことは、 次の3ステップです。

ステップ1:年齢別の不正出血を確認
ステップ2:基礎体温表をつける
ステップ3:出血のタイミング(頻度)、量を確認

では、その詳細を順番に見ていきましょう。

・年齢別の不正出血を確認
不正出血には、 その原因ごとに起こりやすい年齢があります。

これを知ることで、 おおよその目安となります。

・10代(思春期)
多くの場合が、 ホルモンバランスの乱れによる機能性出血です。

その他には、思春期早発や、 ホルモン生産性腫瘍と言われるものもあります。

・20〜30代(性成熟期)
この時期には仕事のストレス、 性行為、妊娠などによる様々な不正出血が起こります。

機能性出血、性行為感染症(膣炎)、子宮膣部びらん、 子宮頸管ポリープ、子宮内膜症、子宮筋腫、 子宮頸がん、子宮体がん、薬剤性のものなどがあります。

・40〜50代(更年期)
この時期には、 腫瘍や更年期による不正出血が多くなります。

機能性出血、子宮筋腫、
子宮頸管ポリープ、子宮内膜症、 子宮頸がん、子宮体がんなどがあります。

・60代以上
閉経後にも次のような炎症やがんによる 不正出血が見られます。

老人性膣炎、子宮頸管ポリープ、子宮頸がん、子宮体がんなどがあります。

・基礎体温表をつける
生理不順と不正出血を見分ける上で、 基礎体温表をつけることが役に立ちます。

不正出血とは、 生理とは異なる時期に起こる出血のことなので、 まずは基礎体温をつけて、 生理周期を確認することが大切です。

基礎体温をチェックする時には、 毎日の体温を記録するだけではなく、 表にすることでその変化が読み取れます。

手書きの基礎体温表もありますが、 最近ではスマートフォンのアプリがあるので、 そちらを利用すると便利です。

インターネットで、 「基礎体温表 アプリ」と調べると見つけることができます。

・出血のタイミング(頻度)量を確認
基礎体温表をつけて生理周期を把握することができれば、 出血のタイミングや量と照らし合わせることで、 不正出血を調べる目安になります。

基礎体温とともに、 出血があった日、期間、量を記録しましょう。

・出血のタイミング(頻度)
基礎体温表をつけると、 おおよその生理開始日がわかります。

この生理周期とは異なる時期の出血は、 不正出血である可能性があります。

また、生理周期のどのタイミングで、 不正出血が起きているのかがわかると、 病院受診をした時にも、 不正出血の原因を診断するために役立ちます。

そのため、不正出血のあった日や、 継続日数の記録も大切になります。

また、基礎体温表自体が乱れている場合、 それは生理不順が考えられます。

ただし、生理不順と不正出血が重なっている場合があり、 基礎体温表からこの2つを比較することは難しくなります。

どちらの場合であっても、 この後お伝えするような病院での検査が必要です。

・出血量
一般的に経血が見られる期間は4〜7日間と言われ、生理2日目にもっとも経血量が多く、 その後は徐々に減っていくとされます。

しかし、出血がみられてから2日目を過ぎても 出血量が減らなかったり、増えていく場合には、 不正出血の可能性があります。

逆に、不正出血の場合には、 通常の経血よりも出血量が少ないこともあります。

このように、基礎体温表とともに、 出血量を確認することも大切になります。

 

 

 

9.婦人科で受ける生理不順と不正出血の検査とは

生理不順や不正出血で大切なことは、 その原因を見極めて対処や治療を行うことです。

例えば、生理不順か不正出血なのか見分ける事ができても、 それだけでは今後どうしたらいいのかわかりません。

そのため、不正出血を繰り返す場合には、 婦人科を受診して検査を受けましょう。

具体的な検査内容は次の通りです。

・内診
医師が器具や指を使って、 子宮や膣の状態を診察します。

膣炎や子宮膣部びらん、感染症の有無、おりもの量や色の確認などを行います。

また同時に下腹部を軽く圧迫して硬さを確認し、 子宮や卵巣が腫れていないかも調べます。

・超音波検査
超音波はエコーとも言われ、 妊娠した時に胎児の様子を画像で確認する様子を、 見たり聞いたりしたことがあると思います。

これと同じように、 超音波を子宮に当てることで、 その状態を画像で判断することができます。

この検査は、下腹部の上から超音波を当てて行う場合と、 膣内に専用の機器を挿入して行う場合があります。

超音波検査では、 子宮や卵巣の大きさ、形、位置や、 子宮内膜やポリープ、腫瘍などの有無を確認します。

・子宮鏡検査、膣鏡検査
この検査では膣鏡と言われる器具や 内視鏡(カメラ)を膣内に挿入して、 膣や子宮の状態を肉眼的に見て確認します。

子宮筋腫やポリープ、腫瘍の有無も診ます。

同時に細胞診や分泌物を採取することがあります。

・血液検査
血液検査では、 炎症反応や貧血、ホルモン値を検査します。

腫瘍が考えられる場合には、 良性と悪性を判断するための、 腫瘍マーカーも検査します。

・尿検査
尿検査では、 健康診断でも行われるような尿蛋白や尿糖や、尿中に含まれている細菌やホルモンを調べます。

・細胞診
細胞診は、ポリープや腫瘍が考えられる場合に、 行われる検査です。

子宮膣内の病変が診られた部位の細胞を、 綿棒などで擦るようにして細胞を採取します。

そしてその採取した細胞を、 顕微鏡で観察します。

これにより、病変部が良性か悪性化かを診断します。

・CT、MRI検査
子宮や卵巣の状態を画像で確認します。

特にMRIは子宮筋層や子宮内膜の識別に優れ、 子宮筋腫や子宮内膜症の診断に有用だと言われます。

ただ、費用が高いことや、安価なCT検査でもわかる検査内容もあるため、 目的に応じて使い分けられます。

 

 

 

10.まとめ

生理不順とは、通常25〜38日ごとに繰り返される 生理周期が乱れたことを言います。

そして、不正出血とは、 この生理周期とは関係なく出血が見られることです。

どちらも予想外や不意に、出血が起こることは同じですが、 その原因は異なっています。

原因が違えば、 対処法や治療方法が変わってくるため、この違いを見分けることは重要になります。

そのためには、 まずこの両者の違いを理解することです。

そして、基礎体温表をつけて生理周期を把握し、 これと出血のタイミングや量を比較することによって、 生理不順や不正出血を見分けることができます。

さらに、婦人科での検査を行うことで、生理不順や不正出血となる原因もわかります。

こうした生理不順や不正出血は、ひどい生理痛や体調不良から、 不妊症の原因にもなります。

悪性腫瘍が原因となれば、 命にも関わってしまいます。

こうした日常生活の不快感や痛み、将来の不安を解消するためにも、 今回の記事を参考にしていただけると幸いです。

 

 

 


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