諦めない!耳鳴りの電気治療から最新治療まで詳しく

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「耳鳴りと上手く付き合いなさい」

こんなことを医者から言われたことはありませんか。

実際に、どれだけ通院しても耳鳴りが治らず、長期間苦しんでいる方が数多くいます。

その数は400万人にもなると言われ、その多くは他に良い先生や治療があるのでないかと、 何件も病院を回るドクターショッピングを繰り返していると言います。

もしかしたらあなたもその1人かもしれません。

それほど多くの方が耳鳴りに悩まされ続けています。

なぜなら、耳鳴りには原因不明のものが多いため、 病院へ行っても対処療法しかすべがなく、根本的な解決に至らないことがあるからです。

それでもその不快な耳鳴りを治したいと思い、 何か方法はないかと探されていたと思います。

そんな時、耳鳴りの電気治療があることを知ったのではないでしょうか。

ただ、耳鳴りの電気治療について調べてみても、 詳細に説明されている情報はほとんど見つかりません。

そこで今回は、 耳鳴りの電気治療の詳細をまとめました。

さらに、最新治療も交えてお伝えしているので、 あなたの耳鳴りを解消するためにぜひお役立てください。

 

目次

  1. 耳鳴りのほとんどは原因不明?!
  2. 耳鳴りの電気治療とは
  3. 人工内耳による耳鳴りの電気治療
  4. 耳鳴りの電気治療は受けられない?!
  5. 耳鳴りの原因は難聴
  6. 難聴を治して耳鳴りを治す
  7. 耳鳴りの最新治療!TRT療法とは
  8. TRT療法が受けられる病院は?
  9. まとめ

 

1.耳鳴りのほとんどは原因不明?!

耳鳴りには2種類あります。

1つは他覚的耳鳴りと言われるものです。

これは、体のどこかに耳鳴りの元となる音源があり、 それを自覚してしまうものです。

例えば、睡眠前のベッドに入った時など、 静かな環境になると自分の心臓の音が聞こえたことはないでしょうか。

これは、心臓のドクンドクンという音の振動が、 耳に伝わって認識しているものです。

実際に他人にも聞こえる程の大きな音で、 心臓が脈打っているわけではありません。

自分の体の中の音が聞こえているのです。

これと同じように、 耳や脳の血管が脈打つ音が聞こえたり、 耳の奥の筋肉がブルブルとけいれんする音が聞こえることがあります。

このように、耳鳴りの原因となる音が存在しているものを、 他覚的耳鳴りと言います。

この音源となるものには、 脳動脈の異変や腫瘍があるなど、 なにかの病気が隠れていることがあります。

つまり、音源となる病気を改善すれば、 耳鳴りが治る可能性のあるタイプです。

しかし、一般的に耳鳴りは、 なかなか治らないものとされています。

それは、音源がないのに耳鳴りを感じてしまう、 自覚的耳鳴りがほとんどだからです。

つまり、実際には音がしていないのに、 その不快な音を本人だけが感じてしまうタイプの耳鳴りです。

音を出す音源がないため、 それを見つけようとしても不可能であり、 原因不明となることがよくあるのです。

一般的に耳鳴りと言えば、 この自覚的耳鳴りのことを指します。

 

 

 

 

2.耳鳴りの電気治療とは

耳鳴りの多くは原因不明なものが多いため、 その治療も対処療法がほとんどです。

例えば、精神安定剤でストレスを和らげたり、 耳に麻酔薬を注入して耳を麻痺させたり、 雑音で耳鳴りを遮ったりするものです。

そのため、根本的な耳鳴り治療が存在しませんでした。

そんな原因不明の耳鳴りですが、 1800年代から電気刺激が耳鳴りを改善させるということは知られていました。

これは、難聴の手術の検査として用いられていた電気刺激により、 耳鳴りが改善するという発見があったからです。

この発見を応用して、 岬角電気刺激治療といわれる電気治療が始まりました。

この治療方法は、 耳に麻酔をしてから鼓膜に小さな穴を開け、 そこから鼓膜の中に電極を入れて電気を流すというものです。

耳の奥には蝸牛(かぎゅう)と言われる、 音を感知している小さな臓器があります。

この蝸牛を電気刺激することで、 耳鳴りが改善するというのがこの治療方法です。

この治療の研究は多数あり、 65%の患者さんに有効であったという結果もあります。

しかし、この治療には問題点がありました。

 

 

 

 

3.人工内耳による耳鳴りの電気治療

当初行われていた岬角電気刺激治療は、その効果が一時的なものであり、 繰り返し治療が必要でした。

そのため、何度も麻酔をかけ、 鼓膜を切って治療する身体的な負担や、 頻回に通院しなくてはいけないという問題点がありました。

そこで、この問題点を解決するために、 電極を耳の中に埋め込む方法が開発されました。

それが人工内耳を使った電気治療です。

人工内耳とは、 耳の中にある音を脳に伝える器官を、 電気刺激によりサポートする装置です。

つまり、何度も通院するたびに鼓膜に穴を開ける事なく、 繰り返し電気刺激が行える方法です。

この治療方法でも、 34%の患者さんで耳鳴りが止まり、 29.7%の患者さんで軽減したという報告があります。

 

 

 

 

4.耳鳴りの電気治療は受けられない?!

ここまでご紹介したように、 耳鳴りの電気治療の研究が進められていました。

しかし、現在、人工内耳の手術を受けることができるのは、 補聴器が無効な高度難聴や耳の不自由な方のみという基準があります。

つまり、聴覚を取り戻すための治療として行われており、 耳鳴りの治療としては適応にならないのです。

耳鳴りの電気治療ができる病院を調べてみてもほとんど見当たらず、 一般的に普及していないようです。

ただし、このような電気治療の研究が行われる中で、 新たな発見もありました。

 

 

 

 

5.耳鳴りの原因は難聴

1800年代から電気治療による耳鳴りの治療が行われてきました。

時代をさかのぼれば紀元前460~370年頃、 医学の父と言われるヒポクラテスの時代から、 難聴の研究がされていたそうです。

しかし、未だに耳鳴りは治療方法だけではなく、その原因や検査方法も確立されていません。

そのため、10人中1人が、 今も耳鳴りに悩まされています。

そんな中、耳鳴りがある人の約90%に難聴があり、 難聴のある人の約50%に耳鳴りがあるという事実がわかりました。

つまり、音が聞こえない難聴と、 不快な音が聞こえる耳鳴りには、 密接な関係があるということです。

難聴を詳しく分類すると、 伝音難聴感音難聴に分けられます。

まず、音が聞こえる仕組みについて、 下の図を参考にお伝えします。

1
(出典:小川都(2006)めまい耳鳴り・難聴.主婦の友社)

まず耳に入った音が鼓膜(こまく)に伝わり、 鼓膜が振動します。

さらに、この振動が蝸牛(かぎゅう)と言われる、 カタツムリのような器官に伝わります。

蝸牛では、この振動を電気信号に変え、 その信号が神経を通り脳へ届けられます。

人はこのような経路で音を認識しています。

もう少し簡単にお伝えすると、 耳で受け取った音を蝸牛と言われる解析装置に伝え、 その情報を脳が処理することで音を聞いているということです。

この解析装置に伝えるまでの範囲に異常が起こる難聴が、 伝音難聴です。

一方で、解析装置から脳に情報を伝える部分の異常が原因となるのが、 感音難聴です。

2

※上の図が伝音難聴で、下の図が感音難聴です
(出典:林正美堂ホームページhttp://www.hayashiseibidou.co.jp/hearingaid/nancho.php

 

 

 

 

6.難聴を治して耳鳴りを治す

耳鳴りと難聴には深い関係があるとお伝えしたのは、 難聴を治すと耳鳴りが治ることがあるからです。

そしてこの難聴には、 その原因を調べる検査方法や治療があります。

特に伝音障害の場合には、 音が伝わりづらくなる事が問題であるため、 これをよくすれば難聴と共に耳鳴りが治ることがあります。

具体的には薬や手術が行われます。

また、感音難聴の中でも、 急性感音難聴と言われるメニエール病や突発性難聴などは、 早期治療で改善することがあります。

一方で、慢性的な感音難聴には、 有効な治療方法がないのが現状です。

ただし、このような治療の難しい難聴や耳鳴りに対しても、 新しい治療方法が登場しています。

 

 

 

 

7.耳鳴りの最新治療!TRT療法とは

近年、耳鳴りの治療方法として注目されているのが、 TRT療法と言われるものです。

日本語にすると、 耳鳴り再訓練療法と言われます。

何を訓練するのかというと、 それは脳です。

難聴の治療で難しいのが、 感音難聴と言われる音を耳から脳に伝える部分に異常が起きるものです。

さらに、耳鳴りの重大な問題点は、 意識すればするほど気になってしまい、 耳鳴りの悪循環に陥ってしまうことです。

いつまでも耳鳴りが治らないと、イライラや不眠で体調を崩し、 さらには何か他の大きな病気なんじゃないかと、 不安が膨れ上がります。

すると、耳鳴りの音が大きく聞こえるようになったり、 頻繁に聞こえるようになるという悪循環が起こります。

このような悪循環を断つために、 脳に伝わる電気信号を再調整し、 耳鳴りを解消するというのがTRT療法です。

ただし、根本的に治す方法というよりは、 耳鳴りが気にならないようにする方法であり、 数ヶ月の治療期間が必要です。

しかし、その効果は、 80%の患者さんに見られるという報告もあります。

具体的なTRT療法とは、 カウンセリングと音響療法を組み合わせたものです。

カウンセリングでは、 改善しない耳鳴りの不安を解消することや、 耳鳴りやTRT療法をよく理解するための説明がされます。

そして音響療法とは、 下の写真のような補聴器に似たものを耳につけ、 ここから流れる心地よいレベルのノイズを聞くことで、 不快な耳鳴りへの意識を小さくするというものです。

鼓膜に穴を開けたり、 電気を流すものではありません。

3
出典:シーメンス
https://www.bestsound-technology.jp/products/tinnitus-products/itci_sg/

 

 

 

 

8.TRT療法が受けられる病院は?

TRT療法は、 耳鳴り治療の専門病院で受けることができます。

下記のページが参考になります。
https://www.bestsound-technology.jp/hearing-loss/tinnitus/trt-medical-institutions/

ただ、TRT療法を行う場合には保険外治療となります。

そのため、先ほどご紹介したような機器は、 自己負担での購入となり、 およそ60,000円の費用がかかります。

これだけ聞くと手が出せないかもしれませんが、 この機器をレンタルして効果を確認してから購入することもできます。

最寄りのTRT療法の受けられる病院を見つけたら、 まずは電話で問い合わせをすることをおすすめします。

 

 

 

 

9.まとめ

耳鳴りの電気治療は1800年代から行われていました。

蝸牛(かぎゅう)と言われる、 耳の中にある器官に電気刺激をすることで、 耳鳴りの改善に効果があるとされるものです。

ただし、この治療は鼓膜(こまく)に穴を開け、 電気刺激を何度も繰り返す必要があり、 体への負担や通院の問題がありました。

そこで、この問題点を解消するために、 電気刺激を耳に埋め込む方法の開発がすすめられました。

これは、人工内耳を利用したものでしたが、現在、この治療方法は一般に普及していません。

電気治療を含め様々な取り組みがされてきましたが、 未だ耳鳴りの原因や検査方法、 そして治療方法は確定されていません。

そんな中、難聴と耳鳴りの関係が注目され、 難聴を治すことで耳鳴りが治ることもわかりました。

ただし、これも治せる難聴と治療が難しい難聴があります。

そこで登場したのが、 今までの耳鳴りを無くすという考えから、 耳鳴りを気にせず生活ができるようにするというTRT療法です。

ただ、この方法にも課題があり、 それは保険外診療で治療期間が長いことです。

しかし、このアメリカで開発された治療方法は、 80%の患者さんの耳鳴りが改善したという結果も出ています。

日本でもTRT療法が行える病院が増えているので、 今までどんな治療も効果がなく、 耳鳴りに慣れるしかないと諦めかけていた方は、 一度相談してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 


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